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具現化魔法で異世界乱舞  作者: 桃山
9章閑話
1943/2000

翌日の話し合いは……




最終章前日譚20話になります!


本日1回目の投稿です!


それではどうぞ!









「……というわけで、結婚式の直前の準備以外は全て終了したよ。みんな、リーシャが怪しまないように協力してくれてありがとね?」


勇者理事会に赴いた翌日の夜中。第3回となるリーシャに内緒の話し合いが行われていた。本来ならば勇者理事会に赴いた日の夜中にこの話し合いが行われるはずだったが、リーシャのお誘いによってクジラは彼女とR指定な事をして愛を確かめる急用が入ってしまった為、話し合いが行われるのは本日に変わったみたいだ。


「終了した報告は良いけど、今日は何の話し合いをすんだよ変態魔王」


ヨシノはジト目をしながらクジラに今日は何をする為に集めた理由を聞く。ヨシノ曰く、クジラと身体を交えた翌日のリーシャは髪や肌の艶めき具合、機嫌の良さが全然違うようで、翌日のリーシャを確認する事によって昨晩にシたのかが簡単にバレてしまうらしい。よって、前日の話し合いはリーシャと身体を交える為に中止になったのだと知ってしまったヨシノは、若干喧嘩口調になっているのだ。


「……ごめん、その呼び方はやめて欲しいな。昨日の話し合いが急遽中止になったのは本気で謝るから」

「ちっ、早く話を進めるんよ」

「あ、うん。ええと、今日はみんなにキチンと礼を言う為に場を設けたって感じかな。あとは、結婚式直前になったらまた少し協力して貰うから、その時にまたお願いねって言っておこうかなって思ってね」


ヨシノが舌打ちをした後、クジラに話を進めろと告げる。完全に自分が悪いと理解しているクジラは、特に反論する事もなく今日の召集理由を口にした。


「……そんだけ?」

「あ、あとはなにかあったっけな?……そうだ!協力してくれたお礼に、ご褒美をだそう!ぼくが具現化魔法で出せる範囲ならどんなものでよ構わないよ。あ、でも現金をくれってのは無しね」


ヨシノが、こいつそれだけの為にみんなを召集したってマジかよというような顔をしていた為、クジラは若干焦りながらなにかしらご褒美をあげると口にする。おそらくこのままそれ以外の召集理由はないと言って終わらせたら、そんな事で召集すんな!自分から出向いて礼を言えば良いじゃねえか!という感じにヨシノは怒ったことだろう。


「……はぁぁ、取って付けたような理由を言いやがって。まあ、別に暇だったわけだし、わざわざ呼び出した理由についてはそれで良いんよ。まあ、昨日中止になった件は許さないけどな?」

「昨日の件については本当にごめん。何度でも謝るから、詳細を語るのはやめて欲しいな」


ヨシノはわざとらしくため息を吐いた後、呼び出した理由についてはそれで良いやと口にする。だが、前日の召集が急遽取りやめになった事に関しては許さないと言ってニヤリと笑った。それを聞くと、本気で困った様子で視線を彷徨わせながら、ランドやシータなどがいるこの場で詳細を語るのはやめろと懇願するクジラ。


「クジラお兄ちゃん、昨日の夜はなにをやっていたの?ねえねえヨシノ、私気になるわ!」

「カーリーが聞くのはまだ早いよ!」

「……クーちゃん?俺は少しだけピンと来てしまったんだが、詳しく聞いても良いかな?」

「うわぁもう!厄介な奴が突っかかって来た!これ以上この場にいたらどうなるかわからないから、僕はリーシャの元に帰る!ご褒美についてはスマホでメール入れといてね!以上で解散!バイバイ!」


昨日クジラがなにをしていたのかよくわかっていないカーリーを皮切りに、昨日は何をしていたんだ?と、事情を知っているヨシノとヤヨイを覗いた面々が興味を持ち始める。クジラはそんな空間にいられるか!というように叫ぶと、ご褒美の求め方を伝えて空間移動でシュパッと逃げた。


「ああっ!?クジラお兄ちゃん逃げたっ!?」

「クーちゃんめぇぇぇぇぇぇっ!!兄として問いたださねば!」


それにより、クジラを問いただす為にドタドタと部屋を出て行くカーリーとランド。


「はぁ、ヨシノ。わたし達も帰りましょうか」

「ん、そうするんよ。シータ達も今日は終わりで良いんよ。さっさと帰って寝て、明日寝坊せずに仕事に来るように」

「そうですね。おやすみなさいヨシノ店長とヤヨイさん」


主催の逃亡によって、第3回の話し合いは彼が協力してくれた面々に礼を言うのみで終了する事になる。その後、寝ている時にドタバタと騒がれてムカついたリーシャにより、クジラ、ランド、カーリーの3人は武力制裁されたらしい。









次の話から最終章に突入します!


50話程度を想定しております!





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