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具現化魔法で異世界乱舞  作者: 桃山
9章閑話
1937/2000

招待状配達スタート!




最終章前日譚14話になります!


本日1回目の投稿です!


それではどうぞ!









「……おそらく、この作業が1番キツイかな。でも、やるしかないよなぁ。とりあえず、最初はトトリ家に行くのが正解だろうな。最初にして最難関な気がするけど……。行くしかないよな!」


実家に1時間程度の帰省をした2日後。もはや習慣のように、仕事から帰ると家で晩御飯を食べ、再び仕事場であるニニの迷宮の迷宮管理層へと戻ったクジラは、リーシャを除いたトトリ家の人数分の招待状が入ったA4封筒をカバンに放り込み、深呼吸をしていた。結婚式の招待状配達の始まりである。大体の準備を終えた事もあり、リーシャに寂しい思いをさせない為に結婚式計画の作業は1日置きにするように決めたらしい。


「それじゃ、出発!」


クジラはトトリ家に招待状を届け、主にルーシュから全力で怒声を浴びる覚悟を決めると、空間移動を行使してトトリ家の玄関に転移する。


「ええと、この鐘を鳴らせば良いのかな?」


カランカランカラン!


「……なんか、神社の鐘を鳴らしてる気分だな」


クジラは玄関前にくっ付いていた呼び鈴代わりと思われる鐘を鳴らし、まるで神社に来てお参りをしているようだと考えると、クスクスと笑っていた。


ガチャン!


「にひひ、もしかして森で迷った旅人さん!?……んんっ?」

「にゃははは!災難だったねぇ〜!お父さんに頼めば1泊くらいさせてもらえるよ!……あぁ!」

「「クーちゃん!」」


呼び鈴に応じて玄関の扉を開いたのは、クジラの義妹にあたるリンとレンだった。双子の2人は瓜二つの可愛らしい笑顔を浮かべながら言葉を発した後、目の前にいるのがクジラである事に気付き、声を揃えて彼のトトリ家でのあだ名を叫ぶ。


「久しぶりだねリン、レン。今日はとっても良いお知らせをしに来たよ」

「良いお知らせ!?やったぁ!」

「なになに!?美味しいもの食べさせてくれるの!?」


クジラは可愛らしい妹達の頭をワシャワシャと撫でながら、良い知らせがあるんだと語る。2人は気持ち良さそうに頭を撫でられながら、良いお知らせと聞いただけでニコニコと笑って喜ぶ。


「その前に、2階の広間に家族みんなを集めてくれるかな?ほら、お礼にこれをあげちゃうよ?大好きでしょ?」

「わぁ!クッキーだ!レン!頑張ってみんなを集めるよ!」

「うんっ!そうだねリンっ!待っててねクーちゃん!すぐ集めてきてあげる!」


クジラがみんなを集めてきてくれたらクッキーをあげると言ってクッキーの入った小袋を2つ具現化すると、リンとレンは目をキラキラとさせてコクコクと首を縦に振る。


「やる気満々だね。それじゃあよろしく頼むよ?よーい、ドン!」

「「行くよレンっ!(リンっ!)」」


クジラがスタートの掛け声を掛けると、リンとレンは同時に互いの名を呼び合い、勢い良く駆け出していった。この1年でクジラは、リンとレンの扱い方を熟知したようである。


「よし、2階の広間で待ってよっと」


リンとレンの背中が見えなくなると、クジラは鼻歌を歌いながら2人に集合場所として伝えた2階の広間へと向かうのだった。






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