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具現化魔法で異世界乱舞  作者: 桃山
9章閑話
1935/2000

覚悟がまだだから……




最終章前日譚12話になります!


本日1回目の投稿です!


それではどうぞ!











「あらあらぁ〜!佳乃、元気にしてた〜?諒君も久しぶりぃ〜」

「よく帰って来た!2人とも全く変わっていないなぁ!久々に帰って来た記念に写真を撮影させてもらおう!」


クジラとヨシノがリビングへと戻ってくると、ヨシノの両親がクジラの両親と楽しく談笑をしていた。クジラとヨシノが来たことに気付くとヨシノ父母は立ち上がり、かなり嬉しそうな様子で喋り出す。


「お母さんもお父さんも落ち着くんよ。今からクジラが重大発表をするんだから」


そんな両親の興奮を抑え、クジラの方を向くように指示するヨシノ。彼の発言によって、きっと驚くだろうなと考えているようで、ヨシノは楽しげな表情をしていた。


「えぇ〜っと……、まあ、こういう訳だから……」

「なんで今更になって照れてんだよお前はっ!」


バシィッ!


「ごめんなんか恥ずかしくなっちゃって!」


しかし、肝心のクジラが土壇場で恥ずかしがってしまい、プリントを配るような事務的動作で招待状を1枚ずつ自分の両親、ヨシノの両親に手渡し始める。それになんとも言えない情けなさを感じたヨシノは、彼の頭をスパンと引っ叩いていた。


「なになに、招待状。僕とリーシャの結婚式にご参加ください!!??諒!あんたようやくリーシャちゃんと結婚式挙げるのね!」

「おぉ〜、やっとか!時々母さんと話していたんだよ。諒とリーシャちゃんは結婚式を挙げないのかってね。おめでとう諒。これで僕らが待つのは孫だけだよ」


クジラ父母は、その招待状を読むとようやく結婚式をするのか!というような反応を見せ、良い笑顔を浮かべながら祝福をする。息子が嫁を手に入れたのは良いが、いつまで経っても結婚式を挙げる気配が無かった事が気掛かりだったらしい。


「あはは……、孫の顔を見るのはもう少し待って欲しいかな?僕にはまだ親になる覚悟が出来てなくてね……」


クジラは孫を欲しがる両親に苦笑いを浮かべながら、もう少しだけ待って欲しいと伝える。まだ17歳という事もあり、一児の父親になる覚悟がまだ出来ていないらしい。ちなみに、15歳で妊娠などそこまで珍しくもないアゼルトリアでの常識を持つリーシャは、クジラとは逆で早く子を授かりたいらしく、度々クジラと口論をしているという。


「やっぱり諒はお父さん似ねぇ。昔のお父さんとそっくりなヘタレ具合!……まあ、リーシャちゃんとよく話して、自分達のペースで家庭を築いていきなさいな」

「ああ、母さんの言う通りだ。僕達の急かす言葉なんて気にせず、リーシャちゃんの意思を尊重して家族計画を決めるんだよ」

「あ〜、うん。そうするよ(リーシャの意思を尊重したら今すぐに妊娠させろって言われちゃうよ……)」


両親の言葉に頷きながら、父の言葉に心の中でツッコミを入れるクジラ。この調子では、彼らが子を授かるのは当分先であろう。そう考えられる光景であった。






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