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具現化魔法で異世界乱舞  作者: 桃山
9章閑話
1934/2000

結婚……かぁ




最終章前日譚11話になります!


本日2回目の投稿です!


それではどうぞ!









「……はぁ、疲れたぁ」


クジラ父の部屋にあるコピー機の前で、クジラはぐったりしながら座り込んでいた。ハイテンションな両親の対応に疲れ果ててしまったらしい。


「クジラ〜。ほら、飲み物持ってきたんよ」


5分ほど座り込んで印刷されていく招待状を眺めていると、ヨシノがトレイに2人分の飲み物を置いて歩み寄ってきた。


「ありがとヨシノ。……ふぅ〜、コーラ美味しい。ヨシノは両親に会ってこなくて良いの?隣の家にいるんじゃない?」


トレーに乗った飲み物を受け取り、グビグビと3分の1程度飲み干すと息を吐き、両親に会わなくて良いのかと尋ねるクジラ。


「ああ、今ここにトレイ運んでくる直前にメールを送っておいたから、10分もしないうちに気付いて乗り込んでくると思うんよ。だから私から出向く必要はなし」

「なるほど。それならもうそろそろバタバタと家に上がってくるね」

「それより、招待状は何枚印刷する気なん?なんか30枚くらい積まれてるけど、まだ印刷すんの?」


両親の事を軽く答えた後、現在進行形で印刷している招待状を指差して質問をするはヨシノ。そんなに印刷して全部人に渡しきれるのか気になったみたいだ。


「50枚くらい印刷するつもりだよ。余ったら余ったで記念に保存しておくし、多めに印刷しておいた方が良いでしょ」

「ん〜、まあクジラがそれで良いなら別に文句は言わないけどさ。ちなみに教会の大きさを私は知らないんだけど、50人近くの人数が中に入る事は本当に出来んの?」

「うん、見た限りギュウギュウ詰めに座れば100人はいける。だから50人は余裕だと思うよ」

「ちゃんと考えてんのね。それならあとは、新郎としてビシッと決めてリーシャを嬉し泣きさせろって位しかいう事は無いんよ」


クジラがまともに考えて招待状を印刷している事を知ると、ニヤケ顔で彼に言葉を告げるヨシノ。


「あははは、結婚式で恥を掻くなんて絶対にしたくないもんね。全力で気を引き締めなくちゃ。……といってもまだ3ヶ月も先の話だから、今から気を引き締めてたら確実に本番でミスするね、あははは」


ニヤケ顔のヨシノに対し、年相応に爽やかな笑顔を浮かべるクジラ。 リーシャと結婚式を挙げるのが嬉しくて嬉しくて堪らないといった感情がヒシヒシと伝わってくる顔だった。


「……はぁ、クジラが結婚かぁ。私の親は絶対に私に対して、お前は結婚まだなのかってチクチク言ってくるだろうよ。私の前に超イケメンな男が現れて欲しいんよ。最悪はプラモを変幻魔法で自分好みの男に変化させれば……」


ヨシノはそんな幸せ満ち溢れたクジラの顔を見て溜息を吐くと、自身の欲望を口にする。


「ヴァーチュとかそこそこかっこいいし、結構トラブルを呼び込む性格してるからヨシノと相性抜群だと思うけどなぁ。モタモタしてると、本気で行き遅れるよ?」

「うっせぇバーカ!見とけよ!私は超カッコ良くて性格も良い男をゲットしてみせるんだからな!?」

「あはは、楽しみに待ってるよ。……あ、印刷が終わった。そろそろヨシノの両親も来るだろうし、リビングで待機しようか」


クジラはヨシノの宣言を軽く笑って受け流した後、印刷が終わったコピー機の電源を落とし、50枚の招待状を手に持ちながら両親がいるであろうリビングへと向かうのであった。






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