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1916/2000

成長した。強くなった。




9章223話になります!


本日2回目の投稿です!


それではどうぞ!









「お、お尻がぁ……。団長さん、こっち見ちゃダメェ……」

「可愛い顔してなんて破壊力……。死因がお尻ペンペンなんて、恥ずかし過ぎて嫌ぁ……」


シルミアとターニャはリーシャから制裁という名のお尻ペンペンを喰らうと、2人揃って四つん這いになり悶絶していた。綺麗な紅葉が出来上がっていたみたいだが、制裁終了後にリーシャが即座にパンツとズボンを元に戻してあげていた為、リーシャ以外でそれを確認出来たものはいないみたいだ。


「私のクジラにちょっかい出す人には制裁を加えるんだから。私は超独占欲が強い女だから、手加減は無しだよ!」


チュッ


リーシャはクジラに絡み付きながら、彼にちょっかいを掛ける女は本気で制裁だと言い放ち、ドヤ顔で彼の頬にキスをする。


「あはは、嬉しいな。それにしてもリーシャも成長したね。リーシャがそういう姿勢でいてくれたら、……前みたいな悲劇はもう起こらなそうかな?」


クジラは頬にキスをされると素直に嬉しいと口にしながら笑い、リーシャの精神的な成長に喜びを見せる。旅に出る前であったら、クジラの浮気を目撃した時点で泣きながら激怒をしていたのではないだろうか。


「えへへへ、私ってば成長したかな?強くなれたのかな?」

「うん、凄く強くなったよ。そのせいで僕は今までよりもリーシャの尻に敷かれた夫婦生活を送る事になりそうだけども、嬉しいかな?」


表面上は笑みを浮かべながら、しかし目は割と本気な目をしながら自分が成長出来たのか、強くなれたのかをクジラに問いかけるリーシャ。彼はそれに対して確信を持って頷きながら、苦笑混じりにこれからの力関係の変化について話した。


「クジラがそういうんだから、きっと本当に強くなれたんだね!教えてくれてありがとう!クジラの言葉通り、たっぷりとクジラの事を尻に敷いて可愛がってあげるね!」

「あははは……、お手柔らかにね?」


クジラが真っ直ぐな瞳で嘘偽りの無い言葉を発していると確信出来たリーシャは、クジラの顎をくすぐるように撫で、小悪魔のような魅惑の笑みを浮かべる。彼はお手柔らかになどと述べていたが、その表情は満更でもなさそうだった。


「ん〜……、朝から騒がしいわよ……。あいたたたたた……、頭が割れる……」


クジラとリーシャがお尻を抑えてピクピクしながら悶えるシルミアとターニャの前でイチャついて愛を更に深めていると、昨夜の最速脱落者が目を覚ましたようだ。開口一番に文句を言った後、頭を押さえて丸まった。完全に二日酔いである。


「だいぶ二日酔いがキツそうだね。水を飲ませてあげるか。……あ、昨夜の会合からテーブルに置きっぱなしのお茶があるじゃん。ほらシータ、これを飲みな?」


クジラは水を飲ませてやる為にコップを持って蛇口へ向かおうとするが、テーブルにお茶の入ったガラスポットが置きっぱなしになっているのを見つけ、それを幾つか残っていた未使用のコップに注いでシータの手に触れ、しっかりと持たせる。


「だ、団長……、ありがとうございます……。このご恩は一生忘れないです……。んくっんくっ」

「別にこれくらいの恩は忘れても良いからね?というか、シータ達は今日も仕事でしょ?こんな二日酔いで大丈夫なの?」

「んくっんくっ……、ぷはぁ。私とした事が団長とリーシャが来てくれたのが嬉しくて、つい飲酒のペース配分を忘れていたみたいですね。二日酔いで仕事なんてした事が無いので、ちょっとどうなるかはわからないです……」


シータはクジラから受け取ったお茶を飲み干すと、少しだけマシな表情になりながら不安そうに仕事について話す。


「……僕も相当甘いなとは思うけど、助けてあげるのは今回だけだよ?シータ以外に二日酔いで仕事なんてやってられるかって状態の子はいないね?僕らのせいで舞い上がって飲みすぎたって感じもするし、今日だけ特別に助けてあげるね」


クジラは自分は人に対してかなり甘いなと思いながらスマートフォンを取り出すと、今日だけは特別だと言ってヨシノに通話を掛け始めるのだった。






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