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修羅場?




9章222話になります!


本日1回目の投稿です!


それではどうぞ!









「くかぁ……、くかぁ……んぁ?ふぁぁ、ここどこ〜?」


リーシャは寝癖ボッサボサの状態で目を覚ます。昨晩の記憶が少し吹っ飛んでいるのか、辺りをキョロキョロしてここはどこだと呟いていた。


「……あ〜、シータの住むお部屋で会合をしたんだっけ?私ってば、また酔い潰れちゃったのかぁ」


リーシャは若干残っていた眠る前の記憶を思い出し、ここがどこなのかを理解した後、また酔い潰れて眠ってしまった事に少しガッカリする。とても楽しい時間だった為、全員が酔い潰れて眠り、自然と会合が終わる所まで起きていられない事が悔しいみたいだ。


「それにしても、なんで私はシータと密着して眠ってたんだろ……。眠る姿も綺麗で羨ましいなぁ。私も日焼けとかで褐色肌を真似たら、シータみたいに綺麗になれたりするかな?」


布団から起き上がり、隣にシータがいる事に気付くと、どうして彼女と密着して寝ていたのかを疑問に思いながら、もしもシータが寝返りなどを打とうとしたらうっかりキスをしてしまうという程に間近で彼女の顔を覗き込むリーシャ。その同性ですら息を飲んで魅入ってしまう美貌が途轍もなく羨ましいみたいだ。


「それよりクジラは……、あぁっ!!??何してるのさ!?浮気!!??寝起き早々ムカッとしたから起こしてやるっ!」


リーシャは見納めるとスマートフォンの無音カメラでシータの寝顔を撮影し、クジラはどこだと探そうとする。リビングもそこまで広くなかった為、2秒もしないうちに発見したのだが、彼の寝方に問題があった。クジラの両サイドには、彼に密着して眠る褐色美女がいたのだ。ちなみにリーシャが怒る1番のポイントは、クジラが褐色美女2人に密着されているからか、安らかな寝顔で気持ち良さげに眠っているところだ。


「先に浮気の証拠写真を撮ってと……」


リーシャはクジラに制裁を加える前に、シータに使用したまま起動しっぱなしになっていた無音カメラで、彼と褐色美女2人が密着して眠る写真を撮る。


「よーし、それじゃあ早速。……クジラァ!!」


スパァァァァンッ!!


「がぁっ!?」

「ヒッ!?」

「ヒャアッ!?」


リーシャは深呼吸をすると、彼の頬に渾身のビンタを繰り出す。かなり良い音が鳴った為、相当ダメージが入ったように思える。その音の大きさとクジラの悲鳴によってか、密着していた2人の美女も飛び起きていた。


「えっ?えっ?何?凄い痛いんだけど!?リーシャ、寝てる人に本気ビンタはダメじゃないかな!?」


クジラは若干のパニックの後、リーシャに文句を放つ。


「ク〜ジ〜ラ〜?どうしてシルミアとターニャにベッタリくっ付いて眠ってたのかなぁ〜?」


リーシャは見る者を震え上がらせるような笑みを浮かべながら、左右の2人と仲睦まじく眠っていた理由を問う。右にいたシルミア、左にいたターニャという褐色美女は、それにビビり、バッとクジラから2メートルほど離れていた。


「え、えぇっ!?僕の記憶の中だとシルミアさんもターニャさんも隣にはいたけどお互い手を伸ばしたらギリギリ届く程度の距離は離れてたはずだよ!?」

「シルミア?ターニャ?」


クジラの言い分を聞くと、リーシャはギギギッと首を動かして褐色美女2人を交互に見やる。


「ご、ごめんねぇリーシャちゃん!ちょ、ちょこっと人肌が恋しくなっちゃって……!ね、ねえターニャ!?」

「そ、そうだよそうなんだよ!で、でも!クジラ団長に抱きついて寝ただけで、それ以外はしてないんだよ!……本当だよ!?」


ギラッとした野生の獣のような目で見つめてくるリーシャが本気で怖いようで、シルミアとターニャはアタフタとしながら言い訳を伝える。


「えへへ〜、2人ともお尻を出そうか〜?もちろん、クジラに見えないようにクジラの方を見ながらね?早くしないと、お仕置きが更に過酷なものに変わっていくよぉ〜?」

「た、ターニャ!出しましょ?リーシャに見られるだけ。同性ならそこまで恥ずかしくない……わ」

「そ、そうするしかないよね?ぜ、絶対お尻に大激痛だよね?クジラ団長、目を瞑っていて欲しいんだけど、良いよね?」

「了解したよ。えぇっと……、多分痛みは一瞬だからファイト?」


リーシャはギラギラとした目をしながら2人にお尻を出せ、出さないならお仕置きは過酷になるぞと脅迫をする。すると、更に過酷な罰を恐れたシルミアとターニャは覚悟を決めてリーシャにお尻を見せる事にした。クジラはターニャの言いつけを紳士的に従い、目を瞑って更に2人に背中を向けて彼女たちのお尻を絶対に見れない体勢になる。


「2人とも綺麗なお尻してるね〜。これは私も本気出して綺麗な紅葉を作ってあげなくちゃ!」


リーシャは2人のお尻を見ると、ニィッと笑いながらやられる側にとって恐ろしい言葉を放つ。シルミアとターニャはギュッと目を瞑り、そのうちやってくる痛みに堪える為、無言で歯を食いしばっている。


「じゃあいくよ!」


バチーン!バチーン!


2発のよく響く音と共に、響く女性の叫び声が2つ。朝早く起きていた同じアパートに住むヨシノデパート従業員の何人かは、2発の引っ叩く音は聞こえなかったようだが、2人分の女性の声を聞こえたみたいで、何があったのだろうとちょっとした話題にあがったらしい。







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