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1910/2000

僕にスケープゴートを




9章217話になります!


本日2回目の投稿です!


それではどうぞ!









「えへへ、準備完了だよ!」

「今から眠りに就くような服装だね。ジャージとかじゃなくて良いの?」


シータの部屋に向かう為の準備を終えたリーシャは、パジャマ姿でクジラに向けていつでも出発が可能な事を伝える。寝間着にもなるジャージに近いルームウェアではなく、ピンク色のパジャマ姿であった為、クジラはクスリと笑ってその服で良いのかと聞いた。


「シータ、お酒飲むって言ってたでしょ?私はそこまで強くないから、この服が1番良いかなって思ったの!」

「なるほど、もうシータの部屋に泊まって朝帰りする気満々なのね。ヨシノ、そんな訳だから僕らはおそらく朝まで帰らないと思うよ」


リーシャの泊まる気満々な意見を聞くと、楽しげに笑いながらヨシノに朝帰りをすると思われる事を報告するクジラ。


「ういうい、オッケー。それにしてもクジラ、その宅飲みはシータ達元盗賊団の褐色美女達プラスリーシャの中に男はお前だけなん?」

「多分そうなんじゃないかな……?平静を装ってるけど、多分今年一番に緊張してると思うよ」


彼の報告に了承の意思を伝えた後、ヨシノはシータの部屋に集まるメンツの男女比を聞く。クジラはおそらくはそうだと言いながら頷き、今年一年を通して今以上に緊張してる瞬間は無いだろうと語った。


「緊張?興奮の間違いじゃなくて?」

「ごめんヨシノ、今そういう冗談を言われるのは結構辛い……。狂犬リーシャは酔っ払ったら即眠りこける可能性があって頼りにならなそうだし、この飲み会は本当に大丈夫なのかな……?せめて僕以外にもう1人男がいれば、だいぶ安心出来るんだけども」


ヨシノがニタニタと笑いながら冗談を告げると、クジラは乾いた笑みを浮かべながら今その冗談はダメだと言いながらゆっくりと首を横に振る。


「自分以外に男が欲しい……ねえ。この時間帯だし、どうせ暇そうにしてる知り合いが2人もいるじゃん。お前の変態義兄と魔王の先輩。あれを呼んでみたらどうなん?」

「あー、それ良いかもね。でもヴァーチュはダメだ。何が起こるかわからなくなり過ぎて更に怖い。ランドなら大人しいし、シータとも面識があるから僕のスケープゴートとして最適かもしれないや。リーシャ、ランドに電話して呼び出してみてくれない?リーシャが呼び掛ければランドは100%来るよね」

「んー、良いけどもシータに追加でラン君を呼んで良いか聞いてみなくちゃダメだよ?異性はある程度親密な人じゃなきゃ家に上げたくないって人、結構いると思うな。いくらシータがクジラの部下だとしても、そういう所はキチンとしなくちゃダメだよ」


ヨシノの提案に頷き、リーシャにスケープゴートを召喚するよう頼んでみるクジラ。だが、割と気を遣えるリーシャは、先にシータに追加人員を呼んでも構わないかと聞くのが先だろうと指摘をする。彼女は仕事がとても早く、彼に指摘をしながらシータに向けて通話を掛けていたみたいだ。彼女がいつの間にか手に持っていたスマートフォンからは、プルルルとコール音が鳴っている。


「あ、ねえねえシータ?そろそろそっち向かうよ?ちょっと聞きたいんだけどね?」


シータと通話をするリーシャを、クジラは両手をガッチリと組みながら祈りのポーズをして見守るのだった。







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