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1907/2000

料理妨害の咆哮




9章214話になります!


本日1回目の投稿です!


それではどうぞ!









「あぁ〜、そこよそこ。んふぅ、凄く気持ちいいわ〜。クジラ、あんたはマッサージ師の才能があるわよ。んっ、あ、そこそこ。そこも揉みほぐして欲しいわ〜」

「あはは、マッサージ師は指が疲れちゃいそうだからあんまりなりたくないかなぁ。というかヤヨイ、相当疲れが溜まってるのかな?肩とかガッチガチに張ってて驚いたよ」

「最近のわたし、ヨシノと一緒にかなり頑張ってるのよ。ふふふっ、もう10分くらいやってもらっているし、そろそろ交代しましょっか。さ、今度はあんたが横になりなさい?」


クジラとヤヨイは、どちらも日頃の疲れが溜まっていた為、交互にマッサージをやり合っていたみたいだ。先に10分ほどのマッサージを受けたヤヨイはコキコキと首を鳴らし、肩がとても軽くなったと言いたげな様子で攻守交代を呼び掛け、クジラにうつ伏せになるよう指示をだす。


「うん、了解したよ。よし、いつでもやって良いよ」


クジラはヤヨイがうつ伏せになってマッサージを受けていた場所に同じ体勢で横になると、いつでもマッサージをしても構わない事を彼女に伝えた。


「ええ、わかったわ。……あんたも肩がカッチコチに張ってるわね。少し強めにやるから痛かったら言うのよ?」

「……くおぉぉぉ、良い。かなり良いよ。そんな感じでよろしくお願い……」


ヤヨイがクジラの肩の張りに驚き、強めにマッサージを始めると、クジラは耐えるような唸り声をあげながらもこの調子で頼むと口にする。痛気持ち良いといった状態なのだろう。


「このくらいの力加減が良いのね?心得たわ。骨抜きにしてあげるわよ」

「うん……っ!よろしく頼むよヤヨイ…!くふぅぅぅ〜!」


ヤヨイが絶妙な力加減で彼の肩を揉み、腰をグリグリと押すと奇声に近い声を出しながら気持ち良さそうにするクジラ。


「クジラ〜、お料理に集中出来ないから変な声を出さないでよ〜」


そんな彼の変な声が集中力の妨げになるらしく、リーシャはキッチンからマッサージ中の2人を見て文句を言う。自分ではない異性のマッサージで気持ち良くなっている事に対する嫉妬も混じっているかもしれない。


「あははは……、ごめんねリーシャ。ヤヨイのマッサージが絶妙に気持ち良ぃぃぃぃ……、ふぅ。絶妙に気持ちが良いんだ」

「もう〜、すっごい間抜けそうな声を出してるから、面白くってつい笑っちゃうんだよ〜。笑っちゃってミスをして、お料理の味が落ちても知らないからね〜?」


絶妙な揉み加減のマッサージを受けながら言葉を喋っていた為、喋っている途中に変な声を出してしまうクジラ。リーシャはその様子を見て笑ってしまいながら、料理の味が落ちたらクジラの間抜けな声のせいだと告げる。


「ごめんごめん。出来るだけ気を付けるけども、リーシャならば持ち前の集中力でなんとか出来るはずだよ。これも集中力の修行だと思って頑張って欲しいな。……あ、そこそこそこそこっ!あ〜、凄い良い、くぁぁぁぁぁぁ〜」

「無理!くぁぁぁってなにさ!そんな間抜けな声出されたら笑っちゃうよ!」


彼のあげる気持ち良さげな奇声がツボに入ってしまったようだ。とても楽しそうに笑いながら集中力を保っていられるはずがないと告げるリーシャ。だが、言葉とは裏腹に見事な集中力を発揮して、15分後にはヨシノとカーリーと共に見事な料理を完成させるのだった。






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