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安っぽく普通に楽しく




9章211話になります!


本日は1話のみの投稿にします!


それではどうぞ!









「ヨシノ店長、1階の戸締り確認終わりましたよ。それと、クジラ団長がいらしたので連れてきましたよ」

「みんな仕事お疲れ様。暇だったから来ちゃったよ」


シータの戸締り確認が終わった後、階段を使って3階に移動した2人。そこには仕事が終わったデパートの従業員達がほぼ全員集まっていた。シータは周囲を見回し、従業員と他愛もない話をして笑っているヨシノを見つけると報告の為に声を掛け、それに続いてクジラも労いの言葉を告げた。


「ん、ご苦労様。そしたら、あとは上の階の窓の戸締り確認をしてる子達だけかな?……クジラは何しにここに来たん?もう仕事は終わる寸前だから、ここに来たのは完全に徒労に終わってんよ」

「いや、暇で暇で仕方がなくてね。とりあえず誰かと会話がしたくなったというか……」

「寂しがり屋かよ!ほら、リーシャはあそこにいるから沢山構って貰うと良いんよ」


クジラが少し恥ずかしそうに何故ここに来たのかを話すと、盛大にツッコミを入れてリーシャのいる場所を指差すヨシノ。リーシャは、シータが引き連れてきた元盗賊団の女性従業員達と仲良く会話をしていた。夜に彼女達の部屋に訪れる事になっている為、その話で盛り上がっているのだろうか。


「あはは、そうするよ」

「団長、私もご一緒しますね。クジラ団長とリーシャが夜に私達の部屋に訪れる事を話して、全力でおもてなしをする為の話し合いをしなくちゃいけませんから!」


リーシャに構って貰う為、彼女の元へ歩もうとすると、一緒になって隣を歩み出すシータ。2人が部屋に来る事が楽しみで楽しみで仕方がないらしく、その打ち合わせを今すぐ始めたいみたいだ。別にサプライズ的な事をしたい訳でもないので、2人が目の前にいても構わないのだろう。


「別に普通で良いからね?普通に友達が来たから、スルメとかカルパスとか、安っぽいつまみでも出して、ワイワイ話をして楽しむ程度で良いんだからね?」

「わかっていますよ団長。もしも無駄に高級な代物を出しても、団長に気を遣わせて困らせるだけですもんね。用意するのは部屋に置いてある安いのに美味しいお酒と、冷蔵庫に入っているあり合わせで作ったおつまみだけですから!私達、盗賊団時代は料理当番をしていた事もあって、レパートリーに偏りはありますけど料理の腕は確かなんですよ?特につまみなんて、私達に作らせたら材料の質が悪くても最高に美味しいものが作れる自信があります!そういう訳で、団長とリーシャが一切気を遣わないで楽しい時間が過ごせるように考えてますので安心してくださいね!」


もしかしたら大金叩いて気を遣ってしまうような歓迎をしてくるのでは?と思ったクジラは、若干慌てた様子で普通の歓迎で良いんだと話すと、自信ありげに料理の腕に自信アリだと話して気を遣わない程度の歓迎をするつもりだから安心するようにと語るシータ。


「へえ、シータ達の作るおつまみかぁ。楽しみにしてるね?僕もなにかしら適当にお土産を持っていくから期待してて?甘いのとおつまみ系どっちが良い?」

「ふふふ、今日はお酒の場ですし、おつまみ系でお願いします!」

「了解だよ。お酒に凄まじく合うようなつまみを持っていくよ」


2人は夜にシータの住んでいる部屋で遊ぶ時の話で盛り上がりながらリーシャ達の元へと向かい、その楽しげな雰囲気を周囲へと伝搬させるのだった。







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