でっ、出た!?
「へぇ...相当放置されてたはずなのに結構綺麗だね」
「う、うん...。なんか不自然なくらい綺麗だよね...。幽霊が掃除してるのかな...?」
「ぷっ、なんかシュールだね。とりあえず魔除けになる道具を幾つか作っておこう」
ポンッ!ポンッ!ポンッ!
そういうとクジラは御守りを3つ具現化させた。
「はい、リーシャ。これ持ってれば多分幽霊に襲われないと思うよ。もう1つは、念のため玄関のドアノブに掛けとくよ」
「すぅ〜、はぁ〜。すぅ〜、はぁ〜。よし、怖くない怖くない絶対怖くない」
リーシャは御守りを受け取り、深呼吸をして心を落ち着ける。
「リーシャ、そろそろ見回るとしようか」
「わ、わかったよ!」
「じゃ、まずは手前の扉から開けるよ」
ガチャ
「リビングには何もいないね...ひゃあ!!」
ガタンッ!!
リーシャが安堵した瞬間、別の部屋から大きな音がした。
「何の音だろう...?リーシャ、僕から絶対離れないでね」
「う、うん...」
「今のは...2階からか?先に2階行ってみようか」
2人はリビングを出て、階段を登り、2階へ移動した。
「クジラ、何か...変じゃない?」
「うん、2階だけ妙に暗い気がする...」
「それだけじゃなくて...なんか魔力を感じない?」
「僕にはちょっと感じないかな...(魔力って感じれる物だったのか...!?)
クジラは、2階の異変よりもリーシャの言った言葉に驚いていた。
ガタッ!!ガタガタガタガタ!!
「奥の部屋から聞こえるね...。よし、行こうか(幽霊といえば塩だよね)
ポンッ!
クジラは盛り塩を具現化させ、ゆっくりとドアを開いた。
『誰だ!?わたしんちへ勝手に侵入してくる奴は!!』
「へっ?」
「えっ?」
『えっ?』
そこには、黒髪黒目ショートヘアーのクジラと同年代ほど女性が浮いていた。




