開店してる!?
9章197話になります!
本日2回目の投稿です!
それではどうぞ!
「……わっ!?クジラ見て見て!ヨシノデパートが開店してるよ!人がいっぱい押し寄せてる!」
車を街の入り口のガレージに格納した後、ようやく帰ってきたフーの街を散歩しながら家に向かっていたクジラとリーシャ。家の真裏にあるヨシノデパートに通りかかると、そこには大勢の客が押し寄せ賑わっていた。今まで準備中だった彼女の店も、ようやく開店したらしい。
「ねえねえクジラ、お客さんとして入ってみよ!売り上げに貢献してあげようよ!」
リーシャは楽しげな笑みを浮かべ、クジラに客として入店してあげようと提案する。
「良いけども、かなり混雑してるし十分に楽しむのは無理だと思うよ?」
「ん〜、確かに。でも店内でシータがせっせと働いてるはずだから凄く気になるの!」
「リーシャはシータの事、凄く気に入ってるんだね?シータのどんなところが好き?」
リーシャがヨシノデパートで働いているであろうシータを見たいんだと強く願うと、クジラはニコニコと笑みを浮かべながらシータについて聞いてみる。
「えへへ、シータは色んな盗賊団時代の話をしてくれて面白いし、元々盗賊団にいたからか仲間意識みたいなのが強くて、私の事を凄い大切に思ってくれてるからね!好きにならないはずがないよ!」
シータについて聞かれると、満面の笑みで好きな理由を話すリーシャ。無意識なのだろうが、面倒見が良く姉御肌なシータを、実姉であるララとは違ったタイプのお姉ちゃんとして見ているのかもしれない。
「そっかそっか。シータをヨシノデパートにスカウトして良かったよ。これからもシータに仲良くしてもらうんだよ?」
「うん!シータは超美人さんでスタイルも良いし、仕事を与えてくれたクジラに凄まじい忠誠心を持ってるけど、絶対に手を出したりしたらダメだからね?私は独占欲が超強いんだから」
「あはは、わかってるよ。確かにシータは美人かもしれないけど、僕は何人も手を出せるような度胸を持った人間じゃないから。リーシャだけいれば大満足だよ」
「むふふん、よろしい。私もクジラがいれば他の男なんていらないよ!えへへへ、早速シータをひやかしにデパートの中に入ろう?」
クジラの言葉に満足したリーシャは、若干偉そうに言葉を発した後、ギュ〜ッとクジラの腕に抱き付く。そしてそのまま仲睦まじい姿を周囲に見せつけながらデパートの中へと入店するのだった。




