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見惚れるリーダー




9章175話になります!


本日1回目の投稿です!


それではどうぞ!









「な、なんだこの洋館……!?魔王の兄貴、これ本当に迷宮なのか……?」


洋館型迷宮へと辿り着くと、驚き声をあげる不良グループのリーダー。そこに洋館が現れた事よりも、その洋館が迷宮であるという事実に驚いている様子だ。


「ここの地下が迷宮になってて、建物自体は普通の建物と変わらないみたいだよ!だからこの洋館は私とクジラの愛の巣だね!」

「あははは……、そんな堂々と言われると照れるなぁ」


リーシャはリーダーに向けてドヤ顔をしながら洋館について語ると、クジラの腕にヒシッと抱きついて幸せ満開な言葉を放つ。抱きつかれていない方の腕で彼女の髪をクシャクシャと撫でながら、クジラは少し照れた様子で同じく幸せそうに微笑んだ。相変わらずなラブラブ具合である。


「ふと思えば勇者と魔王のカップルなんて君達が初なんじゃないか?私が今まで働いてきた限りでは聞いた事がないな」

「えへへ、少し前に会長が言ってたよ!私とクジラがくっ付く事は勇者と魔王のさらなる親睦への架け橋になるだろうってね!私とクジラが発端となって、魔王と勇者のカップルが何組か出来上がるかもね〜」


マールに尋ねられた事に対してコクリと頷いて肯定した後、楽しそうな笑顔で勇者理事会の会長に言われた事を教えるリーシャ。また、自分とクジラがどこまで勇者と魔王の間に影響を及ぼすのかが気になるようで、それをワクワクとした声で語って見せた。


「魔王と勇者の合コンパーティとか開催されたら面白そうだな。……しかし、魔王は自由奔放な性格の持ち主が多いらしいからマトモなパーティが出来る気がしないな」


リーシャの言葉を聞き終えると、早速影響を受けたマールが1つの企画を思い付いたみたいだ。それを言葉にしてクスリと微笑むが、すぐさま大体の魔王に該当する自由奔放過ぎるという特徴を思い出し、苦い表情を浮かべる。


「マールさんマールさん、表情がコロコロと変わってなんだか見てて面白い状態になってるよ!」

「……は、恥ずかしい。私の表情が元に戻るまで、気が付かないフリをして生暖かい目を向けてくれていた方が良かったな」


リーシャがその百面相な状況を大笑いしながら伝えると、マールはほんのりと頬を赤く染めて気が付かないフリをして貰った方が良かったと愚痴をこぼした。


「ま、魔王の兄貴っ!この洋館の庭、かなり広いし是非とも使わせて欲しい!もちろん、後片付けは完璧にしてゴミひとつ残さず帰るから安心してくれ!という訳で俺は、開催地を知らせたりバーベキューセットを用意したり色々しなくちゃならねえから一旦帰るぜ!それじゃあ、洋館の中にいてくれよ!準備が済んで街の存続祝いパーティを開催する寸前に、呼びに行くからよ!」


美人なマールが頬を染めて恥じらう姿が何とも綺麗に見えたのか、不良グループのリーダーはゴクリと唾を飲みながらマールと同じくらい頬を赤くし、鼓動を早めている。それを隠す為か、リーダーは少し慌てたような声でクジラに話し掛け、準備があるからと伝えると駆け足でその場から去っていった。


「むふふふ、リーダーさんってば、マールさんに見惚れちゃってたよ?」

「……なっ!?私にか!?私に見惚れるような男がいるなんて驚きだ……。せめて私と渡り合える程度の戦闘力がなければ恋愛対象にはなるとは思わないが、悪い気はしないな」

「(自分より強い人とじゃなければ恋愛対象にはならないって人、実際にいるんだなぁ……。リーシャがそういう人じゃなくて良かった。僕、正々堂々とリーシャに勝てる気しないもん)」







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