表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1863/2000

良い報告を待っててね!




9章170話になります!


本日は1話のみの投稿です!


それではどうぞ!









「ここがニニの街のトップの家なんだな?」


邪神は腕を組み、堂々とした仁王立ちをしながらクジラに確認をする。


「はい、今は街の不良グループが占領していて、二階の自室に籠もっている状態ですね」

「わっはっはっは、中々大変そうな状況になっているのだな。まあ、俺達には関係無い話だ。じゃあ、俺とクジラの2人で行くから、ヴァーチュ達3人は各自、適当に待機しとけ」


クジラはコクリと頷き、おまけに街の長の家の細かい状況を説明した。その状況を聞いた邪神は、手を叩いて大げさに笑った後、占拠された家を取り返したりなどと救いの手を差し伸べてやろうとは考えず、淡々とクジラ達に指示を飛ばして街の長の家へと入っていく。仕事用の意識へと切り替えたからか、普段よりも少しサバサバとしていて冷たい印象が感じられた。


「クジラ、本当は私も行きたいけど、2人の邪魔になっちゃう気がするからリコリオと遊びながら待ってるね?……私、応援してるから!」

「うん、応援してくれてありがとねリーシャ。リーシャに応援して貰えたから、これから始まる会談は普段の100倍くらいは脳が動いてくれる気がするよ。邪神のおじさんも付いてきてくれるし、絶対に良い報告を手にして戻って来るから期待して待っててね!」


クジラが邪神の後ろを付いて行こうとすると、腕を掴んで若干強引に引き止めるリーシャ。それにより、引き止められたクジラが振り向くと、リーシャは気持ちがヒシヒシと伝わってくる心の籠もった激励を彼にぶつけた。溺愛する彼女から激励を受けたクジラは、それはもう嬉しそうに微笑み、軽くジョークを交えてやる気が溢れ出てきた事を伝える。


「えへへ、ファイトッ!あ、その前にリコリオ用のフリスビーを具現化して欲しいな!」

「あははは、本当にリコリオと遊んで待ってるつもりなのね。はい、どうぞ。2つ出したから、マールさんも誘って遊んでると良いよ」

「うんっ!ありがとっ!それじゃあ良い報告を期待して待ってるね!……リコリオ〜!クジラからフリスビー貰ったよ!これで遊ぼうねっ!マールさんも一緒にやろ!」

『ワフ!』 『ワウー!』

「ははは、まあどうせ待機している間は暇だし、別に構わないか。私の投げるフリスビーは凄まじく早いし相当飛ぶぞ?リコとリオは付いてこれるか?ん?ん?」


クジラからフリスビーを2つ受け取ると、リーシャはクジラにお礼を告げ、大喜びで2匹とマールの元へと駆け寄ってフリスビー遊びの開始だと宣言をしていた。リコとリオと共に遊べる事が嬉しかったのか、マールも相当乗り気である。


「ふぁ〜あ、俺はもう役目は終えたし、フーの迷宮に帰ってひと眠りすっかなぁ〜。という訳でクジラ、俺は帰って寝るわ。おっさんに伝えておいてくれ」

「うん、わかったよ」

「じゃあまたな。……ああ、そうだ。明日から数日間はニニの街の管理もしてやるから、念の為管理層に入る為の鍵を貸してくれ」

「そうだね。はい、よろしく頼むねヴァーチュ」

「おうよ、任せろ。それじゃあな!」


ヴァーチュはクジラから金色の鍵を受け取ると、笑顔を浮かべながら別れの言葉を告げ、空間移動で去っていく。


「よし、早く邪神のおじさんに追いつかなくちゃ。ヘマしないよう頑張るぞ!」


クジラはヴァーチュを見送ると、自分を奮い立たせる為に声を出し、小走りで先にズンズンと進んでしまっている邪神を追いかけるのだった。








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ