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もしかしたら脈あり?




9章167話になります!


本日2回目の投稿です!


それではどうぞ!









「……俺なんて昔荒れてたから、今でも昔の事をビビっているらしくて、魔王の中には俺を見た瞬間に悲鳴を漏らして空間移動で逃げていく奴だっているんだぜ?なんていうか、それをやられると心に来るんだよなあ……」

「ヴァーチュも中々苦労しているのだな。私とは少しベクトルの違う苦労だが、大変なのはお互い様のようだ。仲間が出来たようで少し嬉しいぞ?」

「……へっ、俺もだぜ。苦労人同士、仲良くしような」

「ああ、そうしよう」


ヴァーチュとマールは、互いに心をへし折られるような苦労話をした事で、仲が深まったらしい。握手を交わしてこれからも仲良くしようと言い合っていた。


「……なんだか予想とは違う形だが、仲が深まったのだし構わないか」


邪神はそれを見て、少し自分の思い描く仲の深まり方とは大きく外れていたが結果的には構わないだろうと言い、満足そうに頷く。


「むぅ〜、みんなー!私達さっきから鍵を使う場所で待ってるのに、ここに立ち止まって何やってるのさ〜」


ヴァーチュとマールが意気投合し、何分か談笑をしているとムスッとしたリーシャが小走りで3人の元にやって来て開口一番に文句を言った。どうやら、クジラと2人でさっさと歩いて11階層で発見した鍵の使用場所に到着したは良いが、待っていても一向に3人が来る気配が無かった為、現状のように駆けつけたらしい。


「おっと、お前らの事忘れてたわ。すまねえなリーシャ。マールにおっさん、話は歩きながらする事にして、クジラの元に向かってやろうぜ!」

「はは、そうだか。そうするとしようか。リーシャ、待たせて悪かった。許してくれ」

「あ、えぇっと……、うん。ねえねえ、マールさんってヴァーチュと仲良かったっけ?」


お前らの事を忘れていたと軽く告げ、ケラケラと笑うヴァーチュとヴァーチュの言葉に頷いた後、リーシャに軽く詫びるマール。マールがあまりにも良い笑顔でヴァーチュの言葉に応じていた為、リーシャは少し驚く。そして不思議そうに首を傾げ、そんなとびきりの笑顔を向ける程にヴァーチュと仲良かったかとマールに質問をした。


「……私、そんなに満面の笑みを浮かべていたか?」

「今、私が指摘した瞬間にいつも通りに戻ったよ?私、戦闘中と食事中以外にマールさんがそんな笑顔をしてるの見た事なかったからちょっと驚いたな!」

「そ、そうか……。なんか恥ずかしいな」


リーシャの質問により、顔をペタペタと触ってそんな笑顔を浮かべているのか?と聞くマール。だが、リーシャの質問を聞いた時点で表情は戻ってしまっていたみたいだ。彼女が残念そうにそれを伝え、戦闘が食事中以外にそんな笑顔を見るのは初めてだと口にすると、マールは少し顔を赤くして照れていた。もしかしたら、ヴァーチュに僅かながら脈アリなのかもしれない。


「えへへ、それじゃあ行こう!私は早くクジラの新しい仕事場が見たくて仕方がないんだから!」


照れるマールに対し、リーシャはこれ以上話しているとクジラが可哀想だと呟くと行こうと大きな声で3人に向けて伝え、ズンズンと歩き出す。


「あ、ああ。そうだなリーシャ。ヴァーチュに邪神会長、待たせるのも可哀想ですし、すぐに向かってあげましょう」


マールはフルフルと数回首を振ると、普段の調子に戻ってヴァーチュ達に声を掛け、リーシャの後に続いて歩き出すのだった。






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