アレの次の日の朝
9章125話になります!
本日2回目の投稿です!
それではどうぞ!
ピピピッ!ピピピッ!ピピピッ!
「…ふぁ、なんか無茶苦茶かったるいなぁ」
やかましいアラームの電子音により、クジラはモゾモゾムクリと起き上がる。普段の起床時よりもだいぶ気だるそうな印象を受けた。
「んぅ、クジラぁ…」
「…あ〜、そっか。昨日僕はリーシャと…」
クジラは隣で何も着衣せずに曇りひとつない寝顔で眠るリーシャを見て、昨晩の行為を思い出してしまい顔を火照らせる。昨晩までチェリーであった彼にとって昨夜の経験は、これまでにない程に刺激の強いものだったみたいだ。
「…と、とりあえず服を着て、リーシャにも何かしら着させてやらなくちゃ」
マジマジと彼女の何も纏っていない素肌を見る事10秒。ハッと正気に戻ると慌てながら昨夜の行為前に来ていた服を手に取り、自身の服を着た後に眠るリーシャにも服を着させる。
「…ふう、これでオッケー。服を着させてる途中に目覚めない辺り、かなり疲れてたのかな?多少荒くなるけども、起こしてあげるか。おーい、リーシャ。起きて〜?」
「ん〜…、ふああ…。眠い〜…ヒグゥッ!?」
「えっ!?なになに!?どうしたのリーシャ!?」
数回揺さぶるとリーシャは寝ぼけた声で目覚めを拒否する…が、しかし、唐突に苦痛そうな声を出して飛び起き、下腹部を抑えた。クジラはそれに驚き、慌ててどうしたのかと叫ぶ。
「お、お股が…、凄いヒリヒリする…」
「…あ〜、なるほど。びっくりしたぁ…。大丈夫だよ。初めてだとよくある事らしいから」
彼女の叫びの原因は、昨晩の行為による影響のようだ。クジラは昨晩の自分のせいだなと判断すると、ホッとしながら彼女の頭を撫で、自身の持っていた知識を伝える。
「うぅ〜、クジラが昨晩に私の事をたっぷり虐めたせいだぁ〜」
「あははは、ごめんね?えっと…、リーシャはどうだったかな?満足…出来たかな?」
股がヒリヒリとするのを堪えながら、唇を尖らせてクジラに文句を言うリーシャ。彼は苦笑いしながら、満足のいく初夜であったかと尋ねる。
「昨日の夜はなんというか、頭の中真っ白になってあんまり覚えてないかなぁ。でも、凄い充実してたような気がするよ?痛かった覚えが無いし。…ちなみに今更になってお股がヒリヒリ痛くなってるから、今の気分は最悪かなぁ」
「覚えてないか。僕も緊張し過ぎてたからか、要所要所でしか記憶が無いや。リーシャさえ良ければ、また今度…ね?」
昨夜の記憶が全く無いというリーシャの話を聞くと、少し残念に思いながら自分も半分以上は覚えていない事を口にし、また今度昨夜と同じ事をしようと誘った。彼はチェリーではなくなったからか、少し大胆に成長した気がする。
「えへへ、ヒリヒリがなくなったらね!そんなことよりも私、シャワー浴びてくるっ!お股から血の匂いが凄い!」
リーシャはクジラの誘いに笑顔で応じた後、ヒリヒリとした痛みを我慢しながら起き上がり、素早い動きでシャワールームへと向かった。クジラはあまり気にしていない様子だったが、彼女にとってはかなり気になる匂いが漂っていたみたいだ。
「…まあ、夫婦なんだし応じてもらえるのは当たり前か。20歳くらいまでは子供出来ないように徹底しなくちゃいけないなあ」
リーシャがシャワールームへと向かったのを見送ると、クジラは途轍もなく嬉しそうな顔をしながら次回の事を妄想し始める。彼も年頃な男性である為、知ってしまった快楽の事で脳内が満ち足りた様子であった。
そろそろこの作品も終わりに近づいてます。まだ具体的な終着点を考えてませんが、8月中には完結するはずです。ラストスパート掛けて頑張ります。




