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再開の気まぐれ




9章119話になります!


それではどうぞ!









「ぎゅ〜…、リコリオは魔物じゃないから剥製になんてしないもん…」

『ワウ〜♪』


リーシャはリオの胴体にギュ〜ッと抱きつき、顔をリオの体毛に埋める。絶対に剥製になんてしないという事をなんとか信じてもらえたらしく、2匹に許してもらえたみたいだ。愛犬に10分ほど警戒されて避けられていた事で寂しい気持ちで心が満たされたのか、リオを抱きしめたまま離す気配がない。リオの方は、大好きなご主人に抱きしめられているのが嬉しいらしく、嫌そうな様子はなく尻尾をパタン、パタンとゆったり揺らしながら笑っている。さっきまでは遊びで茶化すように彼女の事を避けていたのだろう。


「あはは、許してもらえて良かったね」

「む〜、そもそもクジラが無駄な一言を言わなければリコリオが私を警戒するようなこと、無かったんですけど〜?」

「失言だったね。ごめんごめん。…さてと、結構な時間話し込んじゃったし、そろそろ旅を再開する?一昨日、風邪で寝込んだ辺りから僕らの旅の進行速度はガタ落ちだし、そろそろ本気出さなくちゃ」

「えへへ、それなら私の出番だね!…あ、クジラもちょこっと運転してみる?ずっと私の運転見てるだけじゃあ飽きちゃうでしょ?ミナミさん言ってたけど、車でのシュチュエーションは普通、男の人が運転席にいるものなんだってよ?」

「運転かぁ…、僕は本気で車の運転センスが無いみたいだしなぁ…」


クジラが旅を再開しようと口にすると、気まぐれで運転をしてみないかと聞くリーシャ。それにクジラは、若干嫌そうな顔を見せた。


「クジラ!何事も挑戦あるのみだよっ!拒否権は認めないから!ほら、早速着替えて出発の準備をしよう!さあさあ!早く早く!」


リーシャは、このままやるかやらないのかと聞いても良い返事は貰えないなと判断すると、クジラの右手を両手で包み込み、拒否の選択肢を消滅させる。


「かなり強引に決めてきたね…。今更拒否っても聞かなそうだから諦めて従うけど、事故らないように隣でしっかりと監視をしててよね?」

「もっちろん!この私が隣にいるんだから、不安になる事は何も無いと思うな!大船に乗ったつもりで運転すると良いよ!」

「その発言がフラグ満載な気がして怖いなぁ」

「ヨシノがよく言うフラグ回収がどうのって奴?私、ダメな事を言っちゃったかな…?どうする?やっぱり私が運転する?」

「うーん…、今回、本当に何かしらのアクシデントがあったら、金輪際車の運転はしないって条件を付けて挑戦してみようかな。それでどう?」

「クジラが良いなら良いけども…。ヤバイと思ったらすぐにブレーキを踏むんだよ?最悪、サイドブレーキとシフトレバーは私が動かすからさ」


リーシャの自信ありげな言葉に、複雑そうな顔で一言呟くクジラ。その彼の呟きによって、リーシャ本人も自身の発言に不安を抱き始める。そうして、何もアクシデントが起こりませんようにと考えながら、クジラが運転リーシャが助手として旅が再開されるのだった。











予想をはるかに超えた忙しさな為、2日ほど1日投稿期間が延長になりそうです…。




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