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今日も…




9章105話になります!


本日2回目の投稿です!


それではどうぞ!








ピピピッ!ピピピッ!


「あ、2時間経っちゃったね」

「そ、そんなぁ!も、もう30分!もう30分だけ旅をしようよ!そしたら私、絶対に宿を見つけるから!」


現在時刻15時。旅を再開し、キッチリ2時間の経過を知らせるクジラのスマートフォン。彼の呟きと彼のスマートフォンのアラーム音に対し、必死に待ったをかけるリーシャ。結局、2時間という制限時間付きの旅では街や村などは発見出来なかったみたいだ。


「これであとちょっとを許すと止まらなくなりそうだし、今日はここまでにしようよ。別に焦らなくたって、街は逃げたりしないからね」

「はぁ〜い…。今日も野宿かぁ…。お風呂は良いや。一昨日みたいな事になって風邪引いちゃったりしたら嫌だし」

「うん、そもそも病み上がりだから、お風呂入りたいって言っても却下してたよ」

「だよね〜。早くテントを組み立てよ?おやつ休憩したら、久々に剣を振って鍛錬でもしようかな!クジラも付き合ってくれるよね?」

「鍛錬かぁ。まあ、少しだけなら良いよ?ぶり返したら怖いし、模擬戦とかは絶対にやらないからね?」

「ちぇ〜、それじゃあ、車はここに停めるね」


リーシャは、クジラが模擬戦をしてくれないという為に残念そうな声を出しながら、周囲に魔物の気配が無いか感知しながら車の停車措置をする。彼女がエンジンを切るのを確認すると、クジラは助手席から降りてトランクに積んでいた先ほどまで使っていたテントを取り出し、車から数メートル離れた先で組み立て始める。この車が手に入るまではリーシャの高火力炎魔法で荷物になる物は強引に焼却処分などをしていたが、車を手に入れてからはテントなどの重要な物はトランクに積むようにしているみたいだ。


「うんうん!クジラも野宿スキルが上がってきたね!テント組み立て終わるのすっごく早い!」

「それを言ったらリーシャだって運転スキルが無茶苦茶上がってきてるよ。初めはリーシャの運転する車に乗るのが若干怖かったけど、今は凄い安心して乗れてるもん」

「それはクジラが慣れただけじゃないかなぁ」

「多少はそれもあるだろうけど、最近は急加速急ブレーキとか一切しないし、発車も停車も凄いスムーズじゃん?そういう所で安心感はだいぶ変わってくるよ」

「そうかなぁ。えへへへ」


クジラが迅速にテントを組み立て終えると、リーシャが彼の事を褒める。それに対してクジラは褒め返し、互いに微笑み合う。なんとも気の抜けるのほほんとした会話だ。


「さてと、毛布とかリュックとか、必要な物をテントの中に運び込もうか。…あ、そうだ。昨日は言うの忘れてて車に置きっ放しだったけど、必要だったらリーシャの実家から持ってきたぬいぐるみもテントの中に置いたらどうかな?…多分、リコリオが枕にするけど」


クジラは荷物を出す為に後部座席の扉を開き、後部座席でリーシャのお気に入りのぬいぐるみを枕にしてグデッとするリコとリオを見て微笑みながら、彼女に1つ提案をする。


「そうだね〜。なんかリコリオがぬいぐるみを気に入っちゃってるし、テントの中に持って行こうかな!ほら、リコリオ!ぬいぐるみを持ってテントに移動!」


リーシャはニコニコとしながら頷き、リコとリオに指示を飛ばす。2匹は言われた通り、自身のお気に入りの枕とかしたぬいぐるみを1匹ずつ甘噛みしながらテントにトテトテ歩いていった。残った1つのぬいぐるみは、リーシャが大事そうに抱きしめて抱える。


「リーシャってぬいぐるみ好きだよね〜」

「えへへ、16歳になってぬいぐるみって恥ずかしいかなぁ」

「そんな事ないよ。今度2人で買いに行かない?」

「良いのっ!?行きたい行きたい!」


クジラはリーシャと些細な約束をしながら、テントへと必要な物資を運び込むのだった。







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