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オレンジ色の空の下




9章103話になります!


本日2回目の投稿です!


それではどうぞ!









「…ふあぁ、よく寝た。今何時だろ…。えぇっと、外は夕暮れだから17時過ぎくらいかな?それにしても綺麗な夕焼け空だなあ。リーシャは…寝てるしわざわざ起こして見せるのも可哀想か」


クジラは長い睡眠から目覚めると、まず始めにモワッとしたテント内の空気を換気する為、テントを閉鎖しているジッパーを開ける。また、それと共に大体の時間を判別する為に空を見た。綺麗なオレンジ色な空であった為、クジラは夕方だと判別してその澄んだオレンジ色の空を魅入る。いつもならば起きた直後に即スマートフォンを弄るという現代っ子な行動をするのだろうが、現在は病み上がりな為、あまり電子画面などは見たくないのだろう。


「僕もリーシャも胃がマトモに機能してないだろうし、夕食はおかゆ…、いいやリーシャは甘い物が大好きだし、リーシャに早く元気になってもらう為にバナナとリンゴってのもアリかな」


あまりにも空が綺麗であった為、靴を履いてテントの外に出て、徐々に徐々に登って青空へと変わっていく陽をポケーッと眺めながら、夕食はどうするかなぁなどと寝起きの思考回路をのんびりと動かすクジラ。寝起きだからか、夕方と判別した盛大な間違いにはまだ気付いていない。


『ワフ〜…』 『ワウウ〜?』


クジラがテントの外に出た為、その気配を感知したのか起き上がり、一緒に外に出てくるリコとリオ。風邪なのに歩き回って大丈夫なのかと心配するような声を出している。


「あ、ごめんね?起こしちゃったかな。…そういえば、今日は朝から僕らがグッタリしてたせいでご飯食べてないよね?本っ当にごめんね?今すぐ用意するよ」


クジラはリコとリオの顔を見ると、風邪で倒れていて餌を一切与えてやれていなかった事を思い出し、全力で謝ると普段の倍以上はありそうな山盛りの餌を2匹の前にドンと具現化した。実際は、もしもの時用の餌をリーシャが与えていた為、丸1日断食などにはなっていないのだが、それでも前日は普段の食事の総量の半分に届くか届かないか程度の食事にしかありつけなかった為、飛び跳ねて喜びながらガッつく。


「おぉ〜、見てて気持ちの良い食いっぷり。…本当にごめんね?今度からは、風邪引かないように本気で気を付けるから許してくれないかな?」


『ワフッ!ワフッ!』 『ワオーーン!』


クジラの謝罪に対し、尻尾を振り回して吠えるリコとリオ。『山盛りの餌をくれたからOK!』とでも言いたいのだろうか。少なくとも、不満な様子は見られなかった。


「さてと、陽が落ちて暗くなったらリーシャを起こしてみるか。それで調子良さそうなら晩御飯を…ん?陽が昇ってね?」


クジラはようやく気付いたみたいだ。目を丸くしながら、徐々に澄み渡る青色へと変化していく空を眺める。


「おお、僕は朝まで寝てたのか…」


先ほどまで夕方のつもりで行動していたクジラは、頭上にハテナマークを大量発生させながらポツリと呟き、現在が夕方17時過ぎではなく朝5時過ぎもしくは6時過ぎ程の時間である事を知るのであった。






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