義弟妹達と遊ぼう
9章66話になります!
本日1回目の投稿です!
それではどうぞ!
「ねえねえ、クーちゃんクーちゃん?昨日のやつ、一緒にやろ?」
リーシャとアリシヤが親子仲良くギューっとハグをし終えてから数分後、クジラから貰った携帯ゲーム機を片手に持ったロンが、パタパタと音を立ててクジラの元へと駆け寄る。クジラの隣に到着すると、ピタッとくっ付くように座り、彼の袖をクイクイと引っ張って一緒に遊ぶようにお願いし始めた。たった1日でかなりの懐かれようである。ちなみに仕事があると言っていたランドは、彼女達親子の微笑ましいシーンを一目見て穏やかな笑みを浮かべると、気付かれる事なく静かにその場からいなくなっていた。
「クジラ、ロンにかなり懐かれちゃったね!えへへ、ロンってばあんまりクジラに迷惑かけちゃダメだよ〜?」
「リーシャの兄妹はみんな人懐っこいから、簡単に打ち解けられて助かるよ」
「クジラが優しくて取っつきやすいからでもあると思うなぁ」
クジラと遊びたくて遊びたくて仕方がなさそうな様子のロンを見て、リーシャはほっこり笑顔を浮かべながら優しく声を掛ける。そんな保護者のような面持ちの彼女に、トトリ兄妹の打ち解けやすさには助かっているとクジラは話していた。
「む〜…、クーちゃん。リッちゃんとお話ししても良いけど僕とも遊んで?」
クジラが自分の言葉に反応せず、リーシャと談笑を始めた事に少し不満を抱いたらしく、ロンは少しムスッとしながら自分とも遊ぶよう告げる。
「あー、ごめんごめん。もちろん遊ぶのは大歓迎だよ。昨日の続き?それとも違うゲームやってみる?」
「にひひひっ、クーちゃんクーちゃん!ロンと一緒に何をしようとしてるの!?私達も仲間にいーれて!」
「にゃはは!その間道具を使って遊ぶのー?なんか楽しそ〜!」
むくれるロンに慌てて返事を返し、何をして遊ぼうかと喋りかけるクジラ。だが、そのまま2人で遊ぶという事にはならなかった。お腹も膨れた事だし遊びに行くかと広間を後にしようとしていた双子のリンとレンが、クジラとロンが何やら変な事をしているという事に気付き、近寄ってきたのだ。
「あ、ちょうど良いや。リンちゃんとレンちゃんも一緒に遊ぼうよ。(ロン君だけにゲームをプレゼントするのも喧嘩の元になるだろうし、2人にも同じものをプレゼントしてあげようかな?)」
クジラはこの2人にもロンと同様に携帯ゲーム機のプレゼントを与えようと考えついた事により、2人を手招きして一緒に遊ぼうと提案する。
「にひひ、うん!私達もクーちゃんと遊ぶ!そうだね、クーちゃんとリッちゃん、今日中に帰っちゃうって言ってたし、思い出作らなきゃダメだもんね!」
「そうだね〜!リンの言う通り!にゃはは、クーちゃんクーちゃん、私達と楽しい思い出作ろうね!楽しい思い出が出来れば、きっと遊びに来てくれる回数も増えるでしょ?」
「そうかもね。レンちゃんの言う通り、楽しい思い出があればまた来たいなって思うようになって、遊びに来る回数も増えるんじゃないかなぁ?」
目の前でキラキラとした一目をしながらクジラと楽しい思い出を作りたいと語るリンとレン。クジラは嬉しそうに頷きながら、きっとその通りだろうと返答していた。
「じゃあロン君、みんなでワイワイ出来るゲームをやろっか。4人プレイだから、ロン君リンちゃんレンちゃんリーシャでやると良いよ。僕はみんなの画面を回って眺めてアドバイスやら応援を送る事にするからさ」
「えへへ、私はクジラに専属アドバイザーをしてもらいたいな!」
「はいはい、それは今度ヨシノとかと遊ぶ時にね」
リンとレンの参戦により、クジラはみんなで楽しく出来るゲームをやろうかと提案をし、4人向けゲームだからといってリーシャも参加するよう伝える。それの返答としてアホな事を言うリーシャを軽く受け流すと、彼はリンとレン用の新たなゲーム機とソフトを具現化して配布し、ゲームのやり方を説明し始めるのだった。




