オーバーテクノロジー、何でもありなぶっ壊れ魔法
43話になります!
それではどうぞ!
「さてリーシャ、今から、これからの目標について話そうかと思う」
2人は宿へ帰り、早めに夕食を取り、部屋へ戻った後クジラが切り出した。
「そういえば午前中そんな事言ってたもんね」
「うん、それで目標なんだけど...。家を買おうと思う」
「大きくでたね。ちなみに貸家とかじゃなくて?」
「貸家とかじゃない、普通に購入したいと思います!実は、家を見に行く為に明日の午前中は休みにしたんだ。あっ、リーシャは休んでてもいいからね」
「いや、私も着いて行くよ。クジラにだけそういう事押し付けてられないよ」
「そう?なら一緒に行こうか。」
「でも、家を見に行くって言っても、何処で売買してるかわかってるの?」
「それなら大丈夫。ギルドに不動産関係っていう受付と、その横に売り出し中の家の張り紙あったから」
「そっか、それなら大丈夫だね」
「うん、これで明日の目標の話はおしまい、次、ぶっちゃけ僕的にはこっちの方が大事かな」
「なに?迷宮にでも潜るの?」
「っ!?...うん、当たり。ちょっと好奇心が抑えきれなくて...。1度行ってみない?」
クジラはドンピシャで思っている事を当てられて、驚いているようだ。
「うーん、でも私も1度潜ってみたいかな...。魔物を倒すと一定の確率で力が強くなったり自分の魔力が増えたりするそうだし...。」
「(なるほど、レベルの概念はあるけど大まかにしか知られていないのか)」
「うーん...。私もやっぱ行ってみたいかな?いいよ。行こうよクジラ」
「ほんと!?やった!ありがとリーシャ!」
「で、行くとしたらいつ行くの?」
「明日は、開業するって言っちゃってあるから明後日、もしくは明明後日かな?リーシャもそれでいいかな?」
「うん、それでいいんじゃない?」
「なら決定だね!よし、次が最後だよ。まぁ、目標とかじゃなくて実験だね」
「実験?なにをするの?」
「ちょっと待ってね。むむむむ...(無線MANを搭載して自ら電波を発生させる事で100km圏内通信可能なスマホ...。そしてバッテリーは超長持ち)
ポンッ!
ポンッ!
クジラの持っていたスマートフォンと全く変わらないものが2つでてきた。
「失敗かな?とりあえずアンテナの数はっ...!!成功っぽい!具現化魔法は素人知識でも考えてやってみれば何でもありなんだね...」
「アンテナ?」
リーシャは何の話をしてんだろうという疑問に満ちた顔をクジラへ向けていた。
「でも通話ができるかはわかってないな。とりあえず番号交換をしてってなんじゃこりゃ、番号文字化けしてるよ...」
「(クジラは何してるのかなぁ...?)」
クジラは両方を操作して、番号の交換、携帯番号の所持者の名前の登録を行う。
「よし、準備完了。リーシャ、はいこれリーシャにあげる」
クジラはスマートフォンの片方をリーシャへ渡す。
「へっ、いいの?でも使い方が...」
「大丈夫大丈夫、僕が教えるよ。じゃあまず、通話の仕方を教えるよ。」
そういってクジラはリーシャの端末へ通話をかける。
ティロリロリン、ティロリロリン
「ふぇ!?びっくりした...。って、クジラ、これ何語?」
「へっ?あ、そっか(そうだった、会話は何故か普通にできるけど、字が日本のとは違うんだっけ...。そしたら...。)
「リーシャ、ちょっと貸して」
「はい、」
「できるかわからないけどやるだけやろう。(お爺ちゃんのとこで見た本の言語がこの携帯の通常言語になれ!)」
ポンッ!
何も出現しない。
「やった!(携帯の中で機能を具現化させることも可能なのか!)
具現化魔法はどうやら対象物の根本に発動する事も出来るようだ。
「リーシャ、読める?」
再度クジラはリーシャへ手渡す。
「あっ、うん。読めるよ」
「(今度は僕が読めません。情報能力で解読使おう)」
「クジラ、どうすればいいの?」
「えっと、こっちの通話って書いた緑の所押してね」
「これ?押したよ」
画面は通話中へと切り替わったようだ。
「それじゃあそのまま待機してて」
「えっ、クジラっ?」
ガチャ
部屋のドアを開け、クジラは外へ出た。
クジラはそのまま宿の外へと出て行ったようだ。
『リーシャ、聞こえるかい』
リーシャの持っていたスマートフォンからクジラの声が響く。
「えっ!?どこから!?」
『携帯からだよ』
「携帯ってこんなすごい機能があるんだね!」
『そうだよね、それじゃあ僕部屋へ戻るね』
「うん、わかったよ」
ガチャ
部屋のドアが開き、クジラが帰ってきた。
「リーシャ、どうだった?」
「なんていうか、とってもすごかった」
「ははっ、そりゃよかった。それで、今みたいに通話が終わったら、この画面に表示されてる、通話を終えるって書いてある所を押して終わりにしてね」
「うん、わかったよ。」
指示通りに行い、通話を終了させたようだ。
「それじゃ、今度はリーシャから僕にかける方法を教えるよ」
「うん!」
こうして携帯について指導しているうちに、夜中になっていたようだ。
チラリと時刻を確認したクジラがそれに気づく。
「あっ、やべ、もう午前1時か。早く寝るとしよう。一応8時にアラーム掛けておくよ」
「うん、それじゃあまた明日教えてね!おやすみクジラ」
「あぁ、しっかりと携帯をマスターさせてあげるよ。おやすみ、リーシャ」




