【間話】幸せのオレンジジュース
間話になります。
ゼルくんがクジラ君と別れた後のお話です。
ゼルくんのセリフは全部ひらがなで読みにくいので、句読点を多めにいれてみました。
それではどうぞ!
「ほんとうにありがとう!クジラさん!」
ゼルはクジラにオレンジジュースを貰った事にお礼を告げ、帰って行く。
「みんな、このオレンジジュースをのんだら、どういうはんのうするかなっ!?はやくもどろう!!」
ゼルは、クジラとの約束をしっかり守るようで、友達にジュースを分け与える為に急いで、クジラと会う時にいたみんなで遊ぶ時に集まる集合場所へと急いだ。
すでに、ゼルのお友達であろう男女2人の姿が先ほどの場所にあった。
「おぉーい!みんなぁ!おくれてごめんよぉぉ!!」
「ゼルー!おそいぞー!!」
「なにしてたの!ゼル?」
「えへへへ、ごめんねみんな。さっき、たびびとさんがこのむらきてね、そんちょーのおうちいきたいって、いってたから、つれてったんだ!」
「そうなのかぁ、それじゃあしかたないね」
「やさしいのね、ゼルは!」
「それでね!こんなものもらったんだ!!」
ゼルは持っていたオレンジジュースを友達2人に見せる。
「なぁに?それ、のみもの?」
「へんないろぉ」
「オレンジジュースっていうんだって!さっきね、すこしなめたら、とってもあまくておいしかったんだよ!だからふたりにも、わけてあげるね!」
「ほんとう!?ありがとうゼル!」
「あまいの!?はやくのませてよゼル!」
「まってまって、それじゃあ、コップもってきて、みっつにわけようよ!」
「わかった!ぼくのおうちがすぐちかくだから、いそいでもってくるね!」
そういってゼルの友達の1人が走っていった。
「ゼル、それをくれたひとは、どんなひとなの?」
「えっとねー、クジラさんっていって、すごいやさしそうなおにいさんだったよ!」
「そうなんだぁ、わたしもみたかったなぁ、そのひと...」
「ハァ、ハァ、おーい!コップもってきたよぉ!」
先程の少年がコップを3つ持ち小走りで戻ってきた。
「はやいね!それじゃあ3つにわけようか!」
ゼルは均等になるよう3つのコップにオレンジジュースを注いでゆく。
「これでいいかな?それじゃあふたりとも、のんでみてよ!」
「「うん!いただきます!」」
コクッコクッ
ゼル達3人は、並々と注がれたオレンジジュースを口の中に流し込んでいく。
「あまぁい!!こんなあまいものはじめてのんだぁ!!ぼくいますごいしあわせ!!」
「すごくおいしい!わたしたちにもわけてくれて、ありがとねゼル!」
「うん!ぼくもふたりが、おいしいっていってくれてうれしいよ!」
どうやらオレンジジュースは子供達に大好評だったようだ。
「ゼル!その、クジラさんってひとはきっとすごいひとなんだね!」
「そうだね!ぼくたちをこんなしあわせなきぶんにさせてくれたんだもん!きっとすごいひとにきまってるよ!」
それから数日、クジラがタナベの村を旅立った後、村の子供達の中で、『幸せになれる飲み物を持っているすごい人』という感じに噂されるようになったそうだ。
「へっくしゅん!...風邪かな?」
「クジラ...、大丈夫?長旅の疲れが今になってでちゃった?」
「いや、多分大丈夫だよ。それより喉渇いたな...」
ポンッ!
ポンッ!
クジラは二つのとある飲み物を具現化させる。
「はい、リーシャあげる」
「その飲み物は...?」
「あぁ、これはね、
オレンジジュース
って言うんだよ」
【間話】幸せのオレンジジュース
おしまい
ちょっとラストが無理やりすぎますかね?
こんなわけでゼルくんのお話でした!
2章の大まかな内容が決まってきたので次回から2章に入るかもしれません。
それでは次回でお会いしましょう!




