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再戦!?

124話になります!!


本日2回目の投稿です。


それではどうぞ!!















「結局あの綺麗な部屋以外変わった部屋は無かったね...」


「そうね...、仕方ないわ。ヴァーチュに遭遇しないように気をつけて1階の探索を始めるわよ、ちょうどそこに階段あるし」


「うん、それがいいね」


2人は2階の全ての部屋の探索を終えたようであった。


なので、今度は1階の部屋を回るようだ。


しかし、1階のフロントは現在ルキフグスの最後の足掻きにより操られた人間達が大集合している。


そんな事、全く知らない2人は足早に1階への階段を降り始めた。


「え...?」


「きゃっ!途中で止まるんじゃないわよ!まったく...、危ないわね、って...」


階段を降り始めた2人であったが、1階の光景が見える位置まで降りた時、リーシャは停止した。


それにより、後ろにいたヤヨイはリーシャにぶつかってしまったようであった。


ヤヨイは、リーシャに少し大きめな声で咎めた。


それが災いの火種となってしまった。


おーん


おーん


おーん


ヤヨイの声に反応して操られた廃人達は一斉に2人の場所を見る。


「やばっ...、逃げるわよリーシャ!!」


廃人達はヤヨイとリーシャをぼんやりとした目で見つめていた。


何故か、その位置から一歩も動こうとしなかった。


その時であった。


2人が聞き慣れていた声が後ろの方から聞こえてくる。


「ねぇ、君達。いったい何処から入ってきたんだい?」


「へっ...?クジ...ラ?」


そこには、クジラが立っていた。


リーシャは、クジラを発見した事により、頭の中は真っ白になり、たどたどしい歩きで手を伸ばしながらクジラの方へ歩き始めた。


だが、


「まってリーシャ!あのクジラ...、なんかおかしいわよ!?」


ヤヨイはクジラの異変に気付き、すぐにリーシャの手を引き歩みを止めさせた。


「でっ、でも!クジラだよ!?1週間も我慢してやっと会えたんだよ!?」


リーシャは必死の思いでヤヨイの腕を振り切ろうとする。


そんな時であった。


「くぅぅぅぅ...!?君達は一体何なんだ!?さっきから僕の事をクジラクジラって...、その名前を聞くと何故か頭に痛みが走るんだよ!!」


クジラは頭を抑えながら、先ほどまで普通に話していたのに、突然声を荒らげてそのように言い放つ。


ルキフグスに敗れた事により、精神干渉する魔法をかけられて記憶を改竄されているのだろう。


ヤヨイとリーシャの事など全く覚えていないという様子である。


「えっ?私だよ、リーシャだよ!?一体どうしたのクジラ!?」


リーシャは突然声を荒らげ出したクジラに信じられないという顔をして叫ぶ。


「リーシャって誰だよ!僕はそんな人は知らないし、クジラなんて名前じゃあない!!いい加減にしてくれ!!」


クジラは頭を抱えながら叫ぶ。


「そんな...、クジラも私の事を見捨てるの?」


リーシャは、クジラに言われた言葉が相当辛かったのか、両膝をつき、ガクッと項垂れてしまう。


「何がいい加減にしてくれ、よ!?ふざけないで!!それならこっちこそいい加減にして!!!クジラじゃないならあんたは誰なのよ!?ほら!言ってみなさいよ!!!」


クジラに対してヤヨイはブチ切れ、クジラへ自らの名を言うように仕向けた。


「僕は...、あ...れ...?僕の名前は...?」


クジラは、自分の名前がわからないみたいだった。


虚空を見つめ、呆然とし始めた。


「あんた...、もしかして記憶が無いの...?」


ヤヨイは、元々何かおかしいとは思っていたが、記憶が無いとは思っていなかったようだ。


しかしたった今、クジラの記憶が抜け落ちている事に気づいたようだった。


「へ...?クジラ...、記憶が無くなっちゃったの?」


リーシャはヤヨイの言葉を聞き不安そうに顔を上げる。


「そんなはずはない!!僕は正常だ!!そんな目で見ないでくれ!!」


クジラは錯乱状態になりながら叫ぶ。


「クジラ!思い出してよ!!クジラに見捨てられたら、私は...、もう絶望しか残らない...」


リーシャもクジラの錯乱状態を見て、記憶が無い事に確信を持ったみたいだ。


それにより僅かながら気力が戻ったのか再び声を掛け始めた。


「やめろぉぉぉぉぉぉぉ!!僕はクジラなんかじゃない!!僕をこんなにも苦しめるんだから、君達はルキフグス様を殺した奴らの仲間違いないな!?だから君たちは僕が討つ!!」


ポンッ!


クジラは、作られた記憶に埋め込まれていたルキフグスの配下である証明となる単語を口に出し、ヤヨイとリーシャを倒すと宣言した。


それと同時に、具現化魔法により、木製のバットを具現化して走り込んできた。


木製のバットを具現化したのは、恐らく頭の隅にクジラ自身の記憶があり、それを呼び起こしたのであろう。


クジラがバットを持ち2人の元へ走りこむ。


その光景はまさに、迷宮での戦闘の再現のようであった。


こうしてヤヨイとリーシャ対クジラの再戦が始まった。
















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