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ぱわーぷれい~英雄志願S  作者: azuma
一つ目の世界
13/18

まずは生活のために

投稿が結構遅れました・・・


ドンガメ展開ですが続きます


評価をくれた方に感謝を



 「まずは生活のために」

 

 

 「以上が現在のマスターの状態です」

 

 ベルの説明が終わった。

 

 「つまりこの妖精みたいな3DホログラムはOSの一環だというわけかね?」

 

 さっきからおもちゃを貰った子供のようにマルエッティーさんは興奮していた。

 

 「そうなります、マスターが最初に補助AIとのコミュニケーションのとり易さから創られたものです

 

また私の元となるベルセルクシステム、NMナノマシンのホルダーは個体ごとに違う進化を遂げるようです


なので、これから先マスターがどのような経験を得るかによって変わるため予測は不可能と言っておきます」


 ほぼ質問マルエッティーさん、返答ベルで進んでいった感じだ。

 

 そんな中で一つの爆弾投下?

 

 「はーい、質問~」

 

 「はい、どうぞ」

 

 元気良くミレイユさんが手を上げて質問する。

 

 「説明からスッゴイNMナノマシンがソウマに適応したのは解かるんだけど~、なんでマルさんがそんな軍用、それも古代大戦時代のロストテクノロジー扱いの物を持ってたの?」

 

 ・・・・・・

 

 素朴な疑問にさっきまでマルエッティーさんが固まってる。

 

 「いや~なんて~のかな~コレクションの中のたまたま一つが・・・それだったかな?」

 

 歯切れも悪く応えるマルエッティー。

 

 「それについては不自然なところがあります」

 

 「え、何々?」

 

 「現在マスターの体内に00である私の他に01~04までの同系機種のNMナノマシンが投与されています」

 

 ベルの指摘にミレイユさんが興味を持ったようだ。

 

 「いや・・・あの、な・・・それはーーー」

 

 マルエッティーさんは頻りに目を泳がせて何か言おうとしてるが隠し事があるらしくあからさまに不審だ。

 

 「それってどうなるの?」

 

 「マスターとの精神の早期接触があり、機転により上手く他のシステムを掌握できましたがそれが無ければ90%以上の確率で拒否反応により死亡していました」

 

 「おう、マル!」

 

 「はい、何でしょう・・・」

 

 聞いたミレイユさんがマルエッティーさんの胸倉を掴んで引きずっていった

 

 『ドカ!バキ!ドボゥ!!・・・・・・』

 

 硬いもので肉を強打するような音が扉越しに聞こえてくるが・・・とりあえず・・・

 

 「じょおぶつしてね?」

 

 と祈っとこう。

 

 

 

 

 「ふう・・・ソウマ、あなたもやらないでいいの?

 

一応被害者なんだし」


 ボロボロのマルエッティーさんを突き出してくる。

 

 「これ以上何所を殴れと・・・?」

 

 「まあ、空いてるこことかここ?」

 

 痣や腫れてないとこのがすくないんですが・・・

 

 「まあ、いいです・・・治療しますんでそこに寝かせてください」

 

 「あれ、いいの? 治安を守る自警団員としては報復処置は法規上OKよ」

 

 かわいくウインクしても左手に吊るす満身創痍の下手人が哀れでヒキマス・・・。

 

 「とりあえず、実験動物モルモットにされた感はあるけど、マルエッティーさんが処置してくれなかったら死んでたことはわかるし・・・一応感謝はしてるしね」

 

 苦笑しマルエッティーの応急手当を始める。

 

 「ふ~ん・・・まあソウマがそれでいいなら・・・」

 

 「あと・・・ミレイユさんが俺の分も怒ってくれたしね十分」

 

 肩越しにミレイユさんにいうと照れてるのか顔が赤くなってた。

 

 「そ、それより! 私のことはミレイって呼んで、私もソウマって呼んでるし・・・」

 

 「OK~じゃあミレイで、よろしく」

 

 「う、うん、あとそのマッドドクターもマルでいいよ!」

 

 「いや、何照れ隠しにいってんだ私はマルE「いいよね・・・」・・・はい!・・・」

 

 ミレイの睨みにマルさんはビクッと硬直し小動物のようにフルエテイル・・・上下関係がわかった気がする。

 

 「よし、マルさんおわり♪」

 

 『ポン』「あだあ!!・・・すまんな・・・」

 

 シップと包帯だらけのマルさんの肩を軽く叩いて治療終了・・・にしてもミレイやりすぎ。

 

 

 

 

 

 「しかし・・・一つ聞きたいんだが、ソウマ君は何者なんだ?」

 

 ミイラ男なマルさんが真面目なことを問うてきた。

 

 「え、と・・・天羽 ソウマ只の学生さ?」

 

 「何故疑問形・・・いやそうでなくホルダーについては私のオチャメな趣味で悪かったと思うが・・・」

 

 オチャメってもんかあーた・・・。

 

 「だがそのホルダーの下地はノンホルダー・・・解かりやすく言えばこの世に存在しないはずなんだよ

 

私が知らないと言うこともあるかもしれないが、少なくともこの星にホルダーでない君が自分の意志で来たにしても今回のように環境に耐えられない・・・自殺行為だ」


 「あ~確かにいきなり吐血したときは驚いた」

 

 ウンウン・・・運がいいのか悪いのか・・・

 

 「それを踏まえた上で存在しないはずの君の正体が知りたい・・・無論言いにk「異世界から飛ばされたみたいです」い事・・・何だって?」

 

 「異世界から来たみたいです」

 

 「なるほど、それでマスターの記憶とここのデータベースの記録が一致することが少ないのですね」

 

 ベルが一つ納得したようだ・・・まあ、隠すことでも無いしな。

 

 信じられない顔をする二人に今度は俺が説明をする事になった。

 

 

 

 

 ・・・かくかくしかじか

 

 とりあえず面倒なので正直に今までのことを話した。

 

 「多次元か・・・次元跳躍ワープの事故でそういうケースが過去何件かあったが・・・まさか自分の目の前にその被害者を見ることになるとはな」

 

 案外、前例がこの世界にはあるようで結構すんなり理解してもらえた。

 

 「ねえねえ、話の流れだと自動で戻れるんだよね?

 

じゃあ今の軍用NMナノマシンのホルダーになったことで条件満たしてるんじゃない?」


 

 「・・・おお!? そういえば、ベル装甲を全部纏わせたら爆発に耐えれるんじゃないか?」

 

 ミレイユの言葉に今更ながら気づいた。

 

 早速ベルに転移前の状況をイメージで送ると手に顎を乗せ腕を組み何か思案するように小首をかしげ・・・

 

 「無理です、現在の外装は応急にジェルのみをNMで繋ぎ合わせただけの服のようなものです

 

ある程度の耐火性能はありますが対爆と刃物等には効果は薄いと予測されます


それなりの鉱物や資材があれば確実に効果を上げれますのでそちらを推奨します」


 なるほどな、材料さえ何とかなればいいようだな・・・じゃあとりあえずは・・・。

 

 「・・・すいませんが、何か俺にできる仕事って無いですかね?

 

なんにしても無一文だし・・・後、俺の着てた服は?」


 「いきなり現実的な話になったな、服は・・・これだが着れるかね?

 

あちこちボロボロで血痕も多数シミになってるが」


 マルさんが机の横の籠から学生服を出してくれたが確かに崖から転がった為に着れなくは無いが服?になっていた。

 

 とりあえず服を外装の上から着て

 

 「ベル修理できるか? 足りないのは今の外装から使ってくれ」

 

 「可能です、ではこの星で耐えれるようにある程度の補強も行います658秒お待ちください」

 

 ベルの再構成が行われる・・・さて

 

 「仕事ねえ・・・服の修繕でも請け負う?」

 

 自然に直っていく服を楽しそうに眺めながらミレイユが呟く。

 

 「そもそも、ソウマが何をできるか・・・だがこの手当ての手際から診療所の補助をしてもらってもいいが・・・ここは患者が少ないからなあ、めったに無いが手伝ってくれるなら寝床ぐらいは提供しよう」

 

 「それはありがたいです、よろしくお願いします

 

あ、と・・・すいません勝手に白衣借りてました」


 いつの間にかはおっていた白衣をマルさんにわたす。

 

 「何ができるか・・・か家事全般とか料理・・・農作業とか家でやってましたけど」

 

 「あ、料理ができるの? なら思い当たりがあるよ」

 

 おお~自炊ぐらいできるようになれってじいちゃんが仕込んでくれたのが役に立つようだ。

 

 ・・・その後、家事を全部押し付けられたけど・・・

 

 ミレイユが言うには自警団の台所事情があまりよろしく無いとの事。

 

 自警団の専属団員が数名に、ミレイユさんのように家業を行いながら見回り等を請け負う臨時団員が10数名。

 

 全員合わせても20名ほどなのだがそこの食堂兼ここの酒場の親父さんが腰を痛めたそうで店が出せないそうだ(なんでも近くの森で食材を狩ってたらしい)。

 

 酒場は何とかなってもコックがいないらしい。

 

 それでもメシはいるので団員は自炊か固形食糧【カロ○ーメイト】みたいなので済ましてるとのこと。

 

 俺の元の世界と食材の違いはどうだろうとベルにイメージを貰ったが品種改良があるぐらいでさほど変わらず安心する。

 

 ただ、この惑星内の現住種ネイティブの動物は元生物兵器の野良化、野生化が進み結構危険な動物が多いそうだが・・・非常食兼の仕様があったそうで美味いらしい。(喰ってみたいモノだ)

 

 さて、問題の職探しでその酒場兼食堂に行くことになった。

 

 

 

 

 店らしきところにつくとそこは一見大衆食堂を少し大きくした感じ。

 

 良くも悪くも年代を感じさせる佇まいの油や煙で煤けた壁に張り出された変色したお品書き。

 

 以外にきれいに掃除されてて聞いてみると自警団の方達が掃除はしてるそうな。

 

 ミレイユは食堂を抜けて奥に向かい

 

 「クルトンさん~具合どう~?」

 

 と入っていった。

 

 なんかスープの上に浮かびそうな名前だなと意味も無く考えてると等の本人らしき60ぐらいの老人が現われた。

 

 「お前か・・・臨時のコック志望ってのは?」

 

 老人と言うには早いかもしれない。

 

 背は低くとも170ほどの体は筋骨隆々、傷だらけの顔は岩を削ったような荒々しさで隻眼の右目は鋭い眼光を宿していた。

 

 どこの退役軍人さんですか!?

 

 「と、はい、天羽 ソウマといいますよろしくお願いします」

 

 ちょっとびっくりしたが何とか自己紹介。

 

 「ん・・・」

 

 ひとしきりこっちを睨んでたが不意に厨房に入ると冷蔵庫を開け卵らしきものを出してきた。

 

 らしきものと言うのは・・・デカイ・・・一個拳大の卵が二つ。

 

 「能書きはイランそこの調理場を好きに使ってかまわん、それで何か作れ」

 

 そういうと奥にいき『ドッカ!』と腰を下ろした。

 

 「あたたたた・・・・」

 

 あ~たしか腰を痛めてるって言ってたよね・・・

 

 「大丈夫ですか・・・?」

 

 「イラン心配だほっとけ!」

 

 まあ元気はあるから良かろう・・・さて調理場を探るかね。

 

 

 

 

 調理場の器具や調味料はある意味ふんだんにあった・・・味噌にしょうゆにイリコまであるよ・・・味も問題無し、名前は違うけど。

 

 特に食材は卵を使えとはあるが他は使うなと言われてないが・・・ここは卵オンリーで行こう。

 

 大衆食堂だから手際よく時間はかけずに少量の白身を焼きながらダシをしょうゆとイリコで作ってダシ巻き上がり。

 

 白身を硬めに焼いた後ミルクと溶いた卵をバター大目で火を通し角切り胡椒で辛めの白身をパラパラとまぶして包みこむ。

 

 「クルトンさん・・・私目がおかしいのかな、ソウマ君が残像残して動いてるように見えるんだけど・・・」

 

 「いや、ムダな動きを一切、切り捨てて動いてるからそう見えるんだろう、調理に入ってから迷いが全く見えん」

 

 フライパンを叩きながら包み焼き半熟に仕上げてプレーンオムレツ上がり。

 

 その間残ったとき卵で塩コショウの卵スープが出来上がる。

 

 味見もしっかり・・・腹減ったかな~まあその間約5分以内に抑えとく。

 

 「ほい、おいしくできました~♪」

 

 ミレイユとクルトンさんがホケ~っとしていた。

 

 「・・・どうしたんです、二人とも?」

 

 声をかけると意識が戻ったみたいで

 

 「ああスマン・・・思った以上にヒロイモノだったんでな」

 

 「なんか・・・凄いねえ・・・プロの料理人?」

 

 うむ、認めてもらう為に張り切ったが腕は認めてもらえたようだ

 

 「ありがとう、でも家事で料理やるぐらいでまだ働いたことは保護者同伴でしかないかな?

 

なんにしても味見お願いします」


 料理の皿を二人の前に出す。

 

 ダシ巻きはいいがオムレツとスープは暖かいうちに食べてもらいたいし。

 

 「おお、そうだな・・・ほう・・・」

 

 「クルトンさん・・・どう、いける?」

 

 クルトンさんがそれぞれの卵料理に口をつけ結果を待つ

 

 「ミレイユ、お前も食ってみろ」

 

 「あ、いいの? お昼まだだったからおなかすいてたんだよね~・・・おおう!?

 

何これ卵巻いたやつ「ダシ巻き」甘くて美味しい!


このオムレツも柔らかいトロッとした中に歯ごたえのあるピリッとした具がなかなか食欲そそる


あと、このスープがあっさりしてて食が進む感じ?」


 何処のグルメ漫画か・・・って感じの感想ありがとう。

 

 「それでクルトンさん、ここで雇ってもらえます?」

 

 ミレイユさんがガッツイてる横で腕を組んでさっきから黙ってるクルトンさん。

 

 「今日から入れるか?」

 

 「え?」

 

 「これから昼時で自警団の当番が来るが、ソウマは今から働けるかと聞いている」

 

 おお、どうやら使ってもらえるようだ。

 

 「はい、いけます!」

 

 「よ~しいい返事だ、ワシのことはおやっさんもしくはオヤジと呼べみんなそうよんどる・・・こいつ意外な」

 

 豪快に笑いながらクルトンさん・・・いやおやっさんは卵料理を頬張ってリスになってるミレイユさんを呆れた顔で見ていた。

 

 「ん、ふぁひ(なに)?」

 

 

 

 

 その後昼食の食堂は好評だった。

 

 何人かに家の嫁になってくれと言われたが冗談と思っとこう。(精神衛生上のため)

 

 戦場のような昼時を終えて夕飯の仕込に入る頃おやっさんに呼ばれた。

 

 「ソウマ、お前の給金なんだがな・・・」

 

 「あ~そういえば忘れてましたね~」

 

 「おいおい、稼ぎに来てるのにしっかりしろよ」

 

 呆れられた・・・が半分笑っている。

 

 おやっさんは厳しいが笑うと気のいいオヤジって感じになる。

 

 おやっさんは袋を出してきて硬貨を並べていく。

 

 聞いたところ電子マネー的なものもあるにはあるが実際この星の辺境でも使えるのは硬貨になるそうだ。

 

 「今日の収入が約10シルバーだ・・・で、お前の取り分だ持ってけ」

 

 そう言って渡されたのは7枚・・・7Sだった。

 

 「えっ・・・オヤッサン昼だけでこれって多すぎるんじゃない!?」

 

 実際働いたのは3時間ほどベル経由で調べたところ1Sが日本円で1000円ほどの価値がある。

 

 ここのランチが50ブロンズ~1SでB100枚で1S換算ちなみにBは50B硬貨と10B硬貨もあり1B10円ほど

 

 Sが100でゴールドになり(実際には18金の硬貨)それぞれ50と10の硬貨がある。

 

 とにかく・・・時給が約2300円ほどってこと・・・バイトとしては色を付けすぎと思うわけで。

 

 で、いくらか返そうとするとおやっさんはグローブのようなゴツイ手で制し

 

 「これはソウマの腕を見込んでの対価だ

 

ワシはこの通り何もしとらん、今日はどの料理やセットのレシピを口で指示しただけだ


それでも客が来たのは口コミでもお前の腕が呼んだんだ


まあ、実際にワシはお前に店を貸しただけと考えとるんでな


場所代と食材の仕入れ代金諸々は引かせてもらおう・・・ってことでこの割合だ誇って持ってけ!」


 そういってくれたので受け取ることにした。


 それでこれからは朝昼のみと夜のし出し弁当自警団の注文分でOKらしいが時間があるなら夜も考えてくれとのこと。


 そこらへんはマルさんと用相談かな?

 

 

 

 

 診療所に帰ってついでに作った弁当を食べながら相談してみた。

 

 「ムグ・・・ゴクン、ああいいぞ・・・ムグ、こっちもケガ人が出るまでは暇だしな

 

まあおやっさんみたいな腰を痛めたとかは基本初診のみだからな」


 改めて聞くと今のこの時代はほぼ全ての人がナノマシンの自動抗体システムで即死級のウイルス以外ほぼ影響を受けないそうな。

 

 だから人口増えすぎて宇宙開拓が進んだとか。

 

 医療技術もそれである意味NMナノマシン頼みでマルさんにしても外科手術っぽいのはせずに医療カプセルのメンテナンスとか体内NMの加速治療や増殖付加等が今の医者の仕事らしい・・・便利な時代だ。

 

 まあ、ついでにそこらへんのことを教えてもらってこれからのベル運用の参考にさせてもらった。

 

 それじゃあ食堂を主に稼がせてもらおう!

 

 

 

 

 ・・・と思ってたんだけどね・・・

 

 あれから4日ほど食堂も好評で順調にいってたんだけど・・・

 

 「うむ・・・食材が足りん・・・」

 

 「なんで!?」

 

 ボソリと言ったおやっさんの呟きにツッコまざるをえない。

 

 「このB地区の1番コクーン・・・まあ中央部の生産エリアなんだが、そこから来るはずの定期便物資輸送キャラバンの連絡が遅れている」

 

 なんでも週に一度市場らしきものがこの集落に来るそうなのだが今週の昨日は来なかったとのこと。

 

 「とりあえずその中央ってのに連絡してみたんですか?」

 

 「ああ、昨日のうちに問い合わせはしたんだが・・・キャラバン自体は中央を出たそうだが・・・」

 

 「遅れてるんですかね?」

 

 「なら通信機ぐらいある、連絡がこちらにきてもおかしくないだろう」

 

 おやっさんは腕を組んで反論・・・まあ本人も納得いってないみたいだけど。

 

 「事故?・・・なんにしても食材はどうしましょうか・・・あ!」

 

 「どうした?」

 

 「この星の動物とかって近くならどこら辺にいるのかな?」

 

 「ん、近くならコクーンの北の崖上にある森林区あたりか」

 

 いぶかしげにおやっさんは肩眉を上げてる。

 

 「この星の動物ってそれなりに食べれるって聞いたんだけどそこって禁猟とかじゃないよね?」

 

 「それはないが・・・確かに人口肉と比べればどちらかと言えば上質な食材だな・・・おまえ、まさか!?」

 

 俺の質問におやっさんは気づいたようで目を見張ってる。

 

 『ベル、マップ出せるか?』

 

 『はい、B地区9エリアの北森林区透過透写で左目のみ出します』

 

 『ありがとう・・・ああ、ここに来たときに見たあの森か・・・よし!』

 

 「おやっさん、ちょっとあとで狩り行ってきます、今日は下見で明日いっぱい使って」

 

 「まて!・・・一人で行くつもりか!?」

 

 おやっさんには珍しく慌ててとめてくる。

 

 どうやらネイティブ種はいいんだが軍用生体兵器の野生化した軍用犬の強化版で狼みたいなのとか、精神エネルギーを物理変換するようなドラゴンっぽいのまでいるらしい。

 

 つまりは火を噴いたり魔法っぽい特殊攻撃をしてくるとか・・・

 

 進みすぎた科学は魔法のようだとどっかで聞いたことがあるが凄いな・・・正直見てみたいと思う。

 

 普通害獣として森から出てきたハグレとかいわれる一匹を、自警団総出で銃を使って集中攻撃して倒すものとの事。

 

 一応今日の仕込みで食堂は機能しないってことでキャラバンが来るまで残念ながら休業に決まった。

 

 おやっさんはとにかく一人では森に行くなと釘を刺されたので今日の狩りの計画は断念・・・今日は・・・ね。

 

 

 

 

 「さて、と・・・ベル準備を始めようか」

 


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