カスタマイズコア
これから少し書く話を短くしてできるだけ連続して出すようにしていきますので読者様はご了承とともに見捨てないでください・・・
では~
「カスタマイズコア」
「ミッギャッァァァァ~~~~~~~~~~!!!」
目の前で惨劇?が行なわれてる。
どうするか・・・・。
1)たたかう
2)ぼうぎょ
3)にげる
・・・・・・・
「2番選択でみまもる(ぼうぎょ?)にしよう」
「マスター、何気に見捨ててます」
「とりあえず今の加害者の手当ての準備しとこうか」
・・・・・・・
『ピッ・・・シュルシュル・・・チャキ・・・~キュッ』
現在治療中・・・
「あ~~~イタタタタ・・・・死ぬかと思った・・・」
横では被害者のミレイユさんが涙目で、制裁を行った現在俺が包帯を巻いている人物をにらんでる。
「キツイとかはありませんか?」
「ん・・・ああ、問題ない・・・」
まだ怒っているのか顔を赤くしながら呟くように返す
20代後半の男の名前はマルエッティーさんという診療所、ここの医者らしい。
背が高く痩せ型ヒョロリとした印象があるいつもは剃ってるのだろうか薄いヒゲがチラホラと目立つことを除けば神経質そうな青目のイケ面?半歩手前って感じかな?
「・・・と終わりました」
治療が終わり彼から離れるとマルエッティーさんは鏡を何度か見て
「ん、んん・・・ほう~なかなか丁寧できれいにできて・・・それでいて手際もいいじゃないか」
「え~と、良く稽古中に小さな怪我とか生傷が絶えなくて応急処置程度ならじいちゃんに仕込まれてるんで・・・
それから・・・二人とも助けていただいてありがとうございました!
あと、マルエッティーさん無意識とはいえ襲い掛かってごめんなさい!!」
話に聞くとこの人達は俺を助けてくれた命の恩人のようだお礼だけでも先にしとかないとな。
「あ、ああ・・・まあ頭をあげてくれ
後遺症もなさそうだし? 何故そういうことになったかも概ね検討が付いているから気にしないでくれ
それよりも・・・君は男の子だったよな?」
目を逸らしながら当たり前のことを聞いてくる。
「ええ~~~!!!?」
そこのミレイユさん・・・そんな今までで最高な驚きの仕方しないで・・・傷つくから・・・。
「・・・多少女みたいな顔なんで間違われますけど男ですよ、ほら胸もないし」
はおった白衣を見てみろ!って感じで開いてやる。
「いやいや・・・君くらいの歳なら個人差で男女で変わりない人もいるし髪もそんなに長いからちょっと不安になってな・・・頭を打ってるし?」
横でうずくまってるミレイユさんをジト目で睨んでる。
「え・・・私?」
そこは流して・・・あれ髪が長い?
「・・・なんじゃこりゃあ!!?」
頭に手を伸ばすと確かに髪が伸びてる。
長さで言えば背中までストレートのロングだ。
「おおお~!?
・・・助平だと髪が伸びるの早いって聞いたことあるけどそれか!?」
「ええ~! そんなことあるの!?」
「いや・・・そんな科学的根拠の無いことじゃ無いと思うが・・・」
ミレイユの驚きの声にマルエッティーの冷静なツッコミが入る。
「マスター、それは単に治療の為に新陳代謝を加速させた結果です」
「新陳代謝・・・の加速?」
「なんだと?」
俺の言葉にマルエッティーさんが反応する。
「ソウマ・・・君は時々停止して何かを確認してるような話し方をしているが怪我の後遺症とか自覚症状はあるかね?」
「え、っとあ~妖精が見えるとか・・・」
あ、なんか二人にカワイソウな人を見る目で見られてる?
「マスター、それでは頭がカワイソウな人です」
「いや、そうでなくて『ベル・・・お前が言うな!』あ~どういったらいいか・・・」
正直ベルのことをどういう風に説明するかに悩む。
『ベル、なにか説明を早くする方法ってないか?』
「では頭部センサーを少し再構築して映像出力できるようにしますがよろしいですか?」
『まかせる』
『了解、では何か素材になる次の物質を用意してください
金属とか鉱石が多少あれば問題ありません
後、音声出力はマスターの喉を使用します』
ベルに言われる材料を探すため周りを見る・・・なさそう?
「マルエッティーさんなんか要らない金属部品とか鉱石ってないかな?」
「ん、ああ、そこに器具や端末の廃棄品があるが・・・まってろ」
そういうと机の下の奥からゴソゴソと基盤みたいに多数の回路がついたガラクタが入った箱を出してきてくれた。
「こんなもんでいいか?」
『どう?』
「十分ですマスター」
「では、周囲ナノマシンハッキング・・・クリア・・・再構築開始・・・」
さっきまで耳の中にだけ音声出力していたベルの声が俺の口からが出ると同時に頭部センサーが開く感触。
腕の装甲を作った時と同じような光の現象が今度はガラクタ箱の中に集中する。
どうやら離れててもできるらしいが・・・直接触るより少し遅くなってるみたいだ。
「おおお!」
「ええっ何これ!?」
一つの基盤が浮き『バキバキ』折れて細かく削られる。
削られた破片は更に小さくなり光の粒が次々生まれた。
「痛って!」
額が痛む、我慢できない痛みではないが目の前に3cmほどの赤い透き通った玉が浮いていた。
その玉は分割されどこかで見たビームを撃つ立方体の使途みたいな変化を繰り返し中に黒い1cmほどの核が現われる。
黒い核には細かいいく筋のも光に線が明滅している。
それは電子回路を収縮して丸く固めたような印象。
光がある程度溜まるとその核へと集まっていく。
『チー・・・チ・チキチキチキチキチキ・・・・・』
オナジミになった虫の鳴くような音ベルに聞いたらこれは分子構造と原始構造を組み変える時の摩擦音が重なってそう聞こえるそうだ。
「・・・3.2.1.作業終了」
赤い玉に戻った(多目的コアというらしい)あと『にゅるん』って感じで額に収まる感触・・・慣れないな・・・。
3cmの玉が入る額・・・俺の頭蓋骨はどうなってるんでしょう・・・。
大体作業の終了まで3秒というか3カウント。
俺以外の二人がポカンとマヌケズラ・・・もとい呆けてる。
「原子再構築による物質変換・・・か? 素晴しい!!」
マルエッティーさんが搾り出すような声から興奮に変わった。
「なになに? 凄くきれいで不思議な光景だったけど何だったの!?」
ミレイユさん違う意味で興奮してます。
「これでどうするんだベル?」
「では」
俺の口から俺の声とベルの声が出るのが何気に面白い。
なんせまったく違う声でふと気がついたがベルがしゃべるとき喉が震えるんだけど肺の空気を消費してないし口も動いてない・・・腹話術の芸ゲット?
ってしょうもないことを考えてたら
目の前のベルが消えた後、額が少し熱を持った感触。
その後また同じ場所にベルが現れた・・・ん、何か変わった?
「なっ・・・」
「ええ~よ、妖精!?」
二人が声を上げる・・・ってベルが見えてる?
「はじめまして、システムベルセルクの統括システムプログラムを司るAI(人工知能)ベルです
現在実体の無い存在なので仮に立体映像の姿をとりました
マスターともども以後よろしくお願いします」
ベルは驚いて固まってしまった二人にチョコンとおじぎをする。
「それではマスターの状態の説明を始めますよろしいですね」
マイペースで淡々と進めるベルだった・・・