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ぱわーぷれい~英雄志願S  作者: azuma
一つ目の世界
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オープニング

初投稿始まります

作品の世界を楽しんでいただけたらうれしいです

純正ファンタジーではありませんのであしからず

投稿は不定期ですががんばります


「オープニング」



 こことは違う場所


 こことは違う概念の世界



 異世界でのできごと



 ある高位術者による己の名誉と誇りをかけた決闘が行われた。



 他人の都合や命等度外視した街中でおきた突発の参事。


 それも始まってから幾日目かのこの時回りは瓦礫と多くの死をまき散らし終局へと向かっていた。


 では、そこんとこをカードゲーム風に



A「クリーチャー召喚! 地球人s!!」


空間が歪みいきなり十数人の男女が現れる。


突然の異常事態に右往左往する召喚された人々。


B「戦闘意志もないのか。


そんな攻撃力の弱いクリーチャー達を召喚してどうする?(笑)」


敵側のいかにも怪我人や老人、妊婦まで混じった怯えたモノたちを見て嘲笑する。


A「甘いな!」


不敵にニヤリと笑う。


不意にまた空間が歪んだ。


B「なにい!?」


歪んだゲートの大きさに嫌な予感を覚える。


A「地球人を生贄に血に飢えしレッドドラゴンを召喚!! 地球人は墓地に!」


ゲートより現れた巨大なドラゴンの顎が、巨体に反した素早さで目の前の生贄達を捕食していった。


地球の一般人達『ギャア〜〜〜!!』


ドラゴン「うまうま・・・」食事中


阿鼻叫喚の中数人は逃れたが大半の人たちが犠牲になった。


生贄の生体エネルギーであるプラーナを取り込み、完全にドラゴンは実体化する。


B「おのれ〜〜〜ならば奥の手だ! 闇を司りし旧世界の吸血神を召喚!!」


襲い来る敵に対応すべく最大限の魔力でゲートを展開。


余裕が無い為クリーチャーの存在固定に己のプラーナを注ぎこんだ。


A「ばかな!? 生贄も無しにそんな高等神を呼び出して支配できるのか!?」



 結果・・・無論できなかった。



 その太古の神は苛立っていた。


 何の契約も無しに日の光の元に召喚されたからだ。


 おそらく自分の存在を知識にあった・・・それだけでの召喚。


 闇と対極に位置する光を浴びても自分を覆う闇が消えることもない。


 だが・・・ただ不快だった。


 何が不幸だっただろうか・・・


 無差別な術比べから本気の決闘にした魔術師達であろうか?


 分不相応にも大いなる者を呼び出せた奇跡であろうか。


 考えればきりがないが経緯だけ見れば、神の怒りとも言えない静かな苛立ちを受けて騒動の当事者は瞬時に魂までかき消えた。


 プラーナだけでなく、存在するためのアストラルまで喰われたのだ。


 制御を失って神に牙を剥いたドラゴンは、あらゆる生を吸われ瞬く間に骨になり、永遠の下僕となった。


 古代種の竜・・・神に近い存在を喰うことで初めてこの地での闇の実体を得る。


 街は神の身体から立ちのぼる瘴気を受ける。


 死人は蠢く死体となりはて、生贄から逃れた召喚の被害者は吸血神の祝福を受け苦しみながら喰われミイラになるか・・・ヴァンパイアの真祖となる。



 太陽は闇に覆われこの地は死の聖地になる・・・かと思われた・・・



 無音の闇に染まる死街に響く。


 それは赤子の世界に初めて発した産声だった。


 ドラゴンに喰われた生贄の女は、その腹の中で赤子を守りスカルドラゴンになりつつある腐った肉の腹から産まれ落ちることとなった。


・・・悲劇だろうか・・・奇跡だろうか・・・。


 ともかく生者の絶えたこの地においてただ一つの命は懸命に生きることを泣くことで現していた。


 神は戸惑った。 


 それは神にとっては初めてのことだった。


 赤子の産声を聞いたのも・・・戸惑いと言う感情も


 興味を引いたのは偶然かもしれない。


 神は赤子に手をのばし・・・戸惑った。


 初めての戸惑いはいままで無かったいろんな感情を渦巻かせ生み出していく。


 闇と死・・・終焉を司る神はそれが形の無い感情であろうが、真逆の生み出すということでそれを司る呪縛からとき放たれた。


 それは太古の神の終焉であり−−−新たな神の誕生でもある。


 本来死を与えるしか無いはずの腕は赤子に触れたいがために変わっていく。


 抱き上げた赤子は産まれたばかりに汚泥等で汚れた体の不快さにむずがり泣き続ける。


 神は溢れる瘴気の変わりに闇に浄化の概念をのせ汚れを浄化した。


 初めて抱いたその温もりに死の冷たさしか知らない神は喜びににた感情をえた。


 その感情に性別を持たない神は女神と変わる。


 むずがっていたその子もおとなしくなりなんの恐れも見せずスヤスヤと寝息をたてだす。


 いまだ目も開かず産毛も生え揃ってない赤顔のサルのようなこの子を離し難い。


 それが母性とも気づかずに新しい神は同じ時に産まれでたその子に初めての祝福を能えた。


 元、闇と死と終焉の吸血神の祝福はこの先この子に何をもたらすかはわからない。


 ただ、今はこの小さな命と出会えた奇跡を、赤子を抱き続けることで証としたかった。






 だが、奇跡はこれだけで終わらない・・・

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