ななちゃんの、初詣
この作品は【ななちゃん時代劇すぺしゃる! ~ななのくのいち大活劇~】に真っ先に感想を書いてくださった、ななちゃんファンの滝藤秀一さまへお礼を込めて、サプライズ作品で投稿しています。(ご本人さま無許可で……。気づいてもらえるのかわかりませんが、サプライズで共演していただきました)
ななちゃんが人混みが苦手なので、かなちゃんの提案で初詣の日を少しずらして行くことにしました。
「なな、初詣に行くよ」
パパがななちゃんに伝えます。
「はちゅ……はいでちゅ」
ななちゃんは初詣が何だかわからないけど、笑顔で返事をします。
「なな、初詣をわかってないよ」
「ふふっ、そうね」
「良いんだよ」
かなちゃんやママ、パパが笑って話している。
みんなで仲良く近所の神社へ初詣に訪れた。
お参りも無事に済ませ、パパとママは無料で振る舞われていた甘酒を頂いた。
「パパとママだけ、ダメでちゅ。ななもほちいでちゅ」
キャラクターが描かれたわたあめの袋に目が止まり、ななちゃんのおねだりタイムが始まりました。
「あれがいいでちゅ。ななににあいまちゅ」
「似合いまちゅときたか」
わたあめ屋さんにもやはり、列が出来ておりますが、ななちゃんお目当てのキャラクターがプリントされた袋は、まだ残っています。
「なな、わたあめしゅきでちゅ。あっまぁいのことだからでちゅ」
ほっぺたを押さえて、期待に胸を高まらせるななちゃん。
そして、ひとり前のお客さんになったときでした。
「そのピンクの袋のを1つ下さい」
それはななちゃんが欲しかった袋でした。
「えっ! どちてぇ? しょれななのでちゅっ!」
「こら、なな。ななのじゃないでしょ。すみません」
パパが頭を下げて謝る。
「……ななのでちゅ。ななほちかったのでちゅ」
泣き出しそうな顔で、ななちゃんは自分の正当性を主張します。
「お嬢ちゃん、これが好きなの?」
前のお客さんが尋ねると……。
「はいでちゅ。おじょ~しゃんちがうでちゅ。ななでちゅ」
「ななちゃんて言うんだね。ボクは滝藤と言います」
「たきとぉしゃん。なな、しょれほちかったでちゅ」
ななちゃんがここまで食い下がる理由、それは最後の一つだったからなんです。
「よしっ! わかった。じゃあこれは、ボクから、ななちゃんへのお年玉だよ。はい、どうぞ」
「ありがとでちゅ。たきとぉしゃん、やしゃしいでちゅ」
もちろんすぐにパパが割って入り……。
「どなたかこれを持って帰るのを、お待ちになってるんじゃないですか?」
確かに大人の男性が一人で、ピンクのキャラクター物のわたあめ袋を持っていたら、そう思うのは自然なこと。
「いえいえ、大丈夫ですから。ななちゃんを泣かせてしまったお詫びだと思って、もらってやって下さい」
「でしたら、せめてお代は払わせて下さい」
パパと滝藤さんのやり取りの間も、ななちゃんは、お気に入りのキャラクターを指でなぞりながら、満足そうなお顔をしています。
「なな。ちゃんとお礼をいいなさい」
「たきとぉしゃん。ありがとごじゃまちゅ!」
「ななちゃんはちゃんと、ありがとうを言えるんだね。偉いねぇ」
「なな、おりこしゃんでちゅ」
「はははっ! そうだね。それじゃあ、ボクは行くね。ななちゃん、ばいばい」
「ばいばいでちゅ」
歩いて行く滝藤さんの背中を見たななちゃんは……。
「たきとぉしゃん! ありがとでぇぇちゅ!」
その声が届いたようで、滝藤さんも振り返り、大きく手を振り人混みの中へと消えていきました。
「なな、よかったねぇ」
「はいでちゅ」
新年早々、素敵な出会いをしたななちゃん。
いいことが沢山ある年になるといいね──
滝藤秀一さまへ
いつも、ななちゃん作品に気づいてくださり、お言葉を残してくださり本当にありがとうございます。
お正月作品で共演していただきました。
これからもななちゃんをよろしくお願いします。