特殊能力はどこですか?
(一応)初投稿なので文章など酷い部分があると思いますが何卒何卒
俺のいた時代的に見ればきっとここは何十年後の世界、或いは、異世界といったところだろう。しかし、どうして…
周りを見渡しても見慣れた光景はない。いや、もう数年家から出てないから見慣れてる景色なんて家しかないわけなんだが…そんなことはどうでもいいんだ、なんだこの近未来都市みてえな工業地帯、もしかして何?俺が6年も引きこもってる間に科学が発展したのか?
いや、いやいや、そんなことはないだろ、少なくともあんなやる気のない政府がわずか数年でそんなことできるわけがないな、うん。さて、さっきから考えがまとまらねぇ、とりあえず落ち着けそうなとこに移動するか…
それにしても静かだ、人っ子一人いない。閑静な住宅街というほどではないが子供くらいならいてもいいだろうし、それに工場だ、作業員がいる可能性だってある。にもかかわらず気配すら感じられない。
「おい!貴様!そこで何をしている!」
「びっくりしたぁっ!暗闇からいきなり出てきて大声あげんなよ!ビビるだろぉがっ!」
俺が目を向けた先には赤い髪の少女がいた…とんでもない形相でこちらを威嚇している様子の少女がいた
「さっさと私の質問に答えろ!何をしている!」
「あぁ、何してたかって聞かれるとなぁ…なんて言えばいいのか」
「なんだ?人に言えないようなことをしていたのか?一度こちらに来てもらおうか」
「いや、別に人に言えなきゃねぇけどさぁ…信じでくれねぇっていうか?絶対馬鹿にされるしさ」
「ほう?ならば言ってみろ、内容次第では信じようとも」
「いや、ま、まあ、過去から来た的な?異世界から来た的な?そんな感じ?」
「何をわけのわからぬことを、もう少しまともな嘘をつけんのか、とにかく、私についてきてもらおうか」
「やっぱ信じねぇじゃねぇか!!!っっいっった!!!おい、何すんだよ!離せって!おい!」
俺は少女のものとは思えない強力な打撃により見ごと一発K.Oされてしまった…
ガシャン!!!
………なんでこうなった…なんでいきなり知らんとこに飛ばされて、いきなり怒鳴られて、いきなり牢屋に入れられなあかんの?俺ってそんなに悪い子?なんかした、俺?
はっ!これはあれか!最初は信じられていなかったが疑念が晴れて最後には英雄になるというゴールデンロードの第一歩なわけだな、ならば我慢我慢。
「お前、何をニヤニヤしている?まあいい、こっちへ来い、話はそこでじっくりと聞いてやる。」
よっし!ここでしっかりと事情を話して、夢(画面の中)に見たハーレムへまっしぐらだぁ…
「さて、まずは一番最初に聞こう…貴様、あの場所で何をしていた?」
「いや、だからぁね、ここが未来都市なのか異世界なのか知らないけど、俺は多分この世界の住人じゃなくてね?」
「それは本気で言っているのか?それとも私をおちょくっているのか?
「いやいやいや、おちょくるとかじゃないって!まじなんだって!!」
「もしお前が本当に異世界人だというのであれば、かつての娯楽作品のように何か特別な力を持っていたりするのか?」
「いや、今のところ、非常に残念なことに、無い」
「そうか、戦力にはならないか…」
「…戦力って?」
「そんなこともわからんのか?それも知らないとなるとお前は本当に異世界人か何かなのか…まあ軍人として、他者の身を守るために過去あったこと、今の状況を話してやろう…」
………なんだろう…なかなか大変な世界にきてしまったようだ……
「まずそもそもこの世界にはその世界を統合する人間がいる。一般的に長と呼ばれる人間だ。その長が7年ほど前に息を引き取られた。そして今の長が新たに就任した。」
ほぉ…基本的な構造はもともと俺がいた世界と変わらんのか…パラレルワールド的な感じなのかね?
「新たな長は人々の笑顔を見るのが大好きで、庶民的な、とてもいい人だったよ…その長はこれから機械を発展させるという計画を立てていた。人々は喜んだ、元からいろいろな機械に助けられていたからな。」
俺の世界にも機械はいろいろあって助けてもらったしな…特にメイドロボはロマンがあったなぁ…ま、まあそんなことより、いろいろと通じることの多いもんだな…
「そしてそこからの生活は本当に快適だった。家事もやってくれれば災害救助も無人でできるからな…しかし約1年後、機械による機械の自動生産が始まった。今思えばそこからこの世界はこうなることに決まっていたんだな…」
俺も機械に仕事奪われたっけかなぁ…やな記憶だこと…
「機械が意思を持ち始めてしまったんだ…最初は多くの人がそんなアニメのような展開あるわけがないと嘲笑していたよ…でもそれは紛れもない事実だった…そして事の重大さに気が付いた時には遅かった…」
そしてそのころ俺は引きこもりに…
「それから機械たちの反乱が始まったんだ…」
ほう、そんなことが…
「それってやっぱり大変な状態だよなぁ、どう考えても。俺元の世界ではまああんたらが言うような機械と同じもんかわわからんけどそーゆーの作ってたのよ、だからさ、特殊能力なんてもんはないけどさ、その機械達をどうにかする知識ならあるかもしれないぞ?」
「そうなのか!?それはありがたい!機械が自らを作り始めてから機械の知識を持っている者がいなくなってしまってな…とりあえず今までの態度は謝罪せねばならないな、私は『解放軍:対機械戦闘特殊部隊第二小隊隊長』如月夏樹だ、これからよろしく頼む。」
「いや!んな過度な期待とか謝罪だとかされてもまだ助けられるかもわからんからな!?ま、まあできる限り手伝えるように頑張るよ!」
………そう、きっと主人公補正というのもあるし、なんとかなるやろ!なんとかなるよな…?
「そういえばまだ名前を聞いていなかったな、いつまでもお前と呼ぶのもなんだし差し支えなければ教えてくれないか?」
「ん、ああ、まだ言ってなかったな、俺は夢野灯だ、とりあえずよろしく頼むよ。」
こうして元くそ引きこもりニートの俺とやけに肩書の長い軍人少女さんとの人類解放劇が始まったのである!!(多分)
もし読んでくださった方がいらしたらありがとうございます!
これからもゆっくり書いていきますのでどうぞわたくしに酷評をおくんなまし