茶番劇
俺は力強くも静かに深呼吸をし、手に意識を集中する。手は林檎を握り潰すかのように力を入れ眉間に眉を寄せる。「はぁぁああああ」すると漆黒なそれは手のひらにメラメラと燃え上がり出現した。
「これが俺に宿る呪いの炎」
「漆黒のダークネスファイヤーボール!!」
俺の漆黒のダークネスファイヤーボールは木人へ一直線に向かって放たれた
「俺を起こらせたことを灰となって後悔するがいい。俺の炎は灰すら残らんがな!」
木人は蒸発するかのように消え去った…
チラッチラッ
俺は女神の表情を確認する
女神「はぁ急に魔法が使えるようにしてほしい、と言ったと思ったらこんな茶番を……」
雷人「なぁなぁ元気だせよ。せっかく世界中の中二が憧れる特殊能力に目覚めてしまったつもりの痛い子のモノマネをして笑わせようと思ったのに。笑ってくれないと俺の心が痛くなるだけなんですけど」
女神「いや全然笑えないし。モノマネっていってるのに炎出てるし、てかノリノリでやりきって満足してるあなたの方が笑えるわ」
雷人「ぬ゛っ、男はこういうのをやりたくなる気分の時があるの!」
女神「まったく能天気で良いわね。わたしは初の仕事に失敗の烙印を押された気分だというのに……ぐすっ」
雷人「なっ、泣くなよ~、も~わかったわかった。さっきのは無し、ちゃんと神になるのを目指すからさぁ」
女神「ほんとに?ぐすっ」
雷人「ああ」
女神「じゃあすぐに神になってくれる?」
雷人「いやそれはちょっと」
女神「さっさとなれよ!!」
雷人「あっ、お前嘘泣きしてたな。こいつぅ~やっぱり永遠ににこの場所で過ごしてやる!!」
女神「出来るものならやってみな。どうせ一年と持たずにやることがなくなって、生きる実感を無くしたようになるわ。人間なんて結局は苦労なくしては存在してられないのよ。」
そう言われたが俺は女神に近づき
雷人「でも、それでも、俺はここで永遠に過ごしたい!だって…だって君のことが、スキダカラ!」と言って女神と見つめあった。
女神「えっ!!……そんな急に言われても……」女神はほほを赤らめていた
雷人「ククク……ハハハハ嘘だよ~ん!」
女神「ぐっ!よくも騙したな~」
雷人「うそ泣きのお釣りだぜ!ヌァッハッハッハッハッ~」
女神「中々やるわね。あなたのボケの速度が早すぎて頭の中を読む暇もなかったわ」
雷人「よっしゃー女神に勝ったぜ~」
女神「やれやれ、あなたの相手をしていると暇しなそうだわ(´・ω・`; )神になる道は長そうね……」