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#5 合法撮影
「あの、さっき出会った場所に置かれている鞄?みたいなものがあるんですけど、もしかしてあなたのものですか?」
俺、かばん持ってたじゃん。忘れてた。
「はい。」
俺はドアーを開けながら答えた。
「これ探していましたので、ありがとうございます。」
「あ、はい。」
気まずい。鞄の中にはスマホ、充電ケーブル、放水ゴープロ、財布、読みかけの新聞、10個入りの大型コンドーム二箱、色んな大人のオモチャ、大人の薬などが入っている。俺はスマホのカメラで彼女を撮ろうとしている。
「あの、こちらに立ってください。」
無音になったスマホで彼女の太ももを連写する。
「何をしているんですか?」
「何でもありません。ただの機械操作です。」
これがカメラの役割を果たしていることには気づけられないようだ。




