なにを乗るのか相談会議
アトラクション名考えたー。
輪になって園内案内のチラシを見ながら乗り物内容を物色する。
……なにこのラインナップ。
アトラクションの名前がいちいち恥ずかしいんだが。
誰が考えたんだいったい。
「じゃ、じゃあわたしはこのファンタジックラブリーメリーゴーランドを……」
萌田がまず発言した。
いわゆるあれだ。
馬とか馬車とかに乗ってぐるぐるまわるやつ。
なんだかやたら乙女チックでファンタジックで装飾過多な。
あれって子供の乗り物じゃねーのか。
「うんうん、じゃあそれと。他はー?」
「僕は震撼スパイラルミラーメイズハウスで」
と、祐史。
いわゆる巨大迷路だな。
屋根付き屋内迷路で内装は鏡張りの。
……時間かかりそうだな、面倒くせえ。
「了解、楽しそうだよね。次はー」
「では、わたくしは……ロマンティック大観覧車がいいですわ」
御加賀見の選択。
これが一番名前が普通かもしれない。
まあ言わずとしれた観覧車、説明不要か。
「うん、定番だよねー。じゃあたつみんは?」
「……な」
「なんでもいいは却下だよー」
……こいつ、俺の発言よんでやがる。
仕方ねえ、なんか選ぶなら……。
「じゃあ、この恐怖・絶叫の血まみれ屋敷」
「へー、お化け屋敷かー。それ選んだんだねー。ちょっと意外かなー、でもたつみんが選ぶならなに選んでも意外かー、ぷぷ」
おい、じゃあ選ばせるなよ。
「じゃー、僕はー、うん、このスカイフリーコースター。これまた定番のジェットコースター系でいきましょう! あー、でも絶叫系絶対駄目な人いるー?」
「別に」
「大丈夫ですよ」
「平気ですわ」
「の、乗ったことないですけど……、頑張ります」
「はい、オッケーだねー。じゃあこの合間に昼食とー、お土産の買い物とー。あー、あとパレード見よっかー。たぶん、選んだの人気があるのと時間かかるのだからこれで時間いっぱいになっちゃうと思うんだよねー。いーかなー?」
「ああ」
「はい」
「いいですわ」
「も、もちろんです」
「はい、了解ー」
幸広はチラシにある案内を見ながら、うんうんと頷いた。
「じゃあ、次はどの順番にしようか、だねー」
考えたけど面倒になって適当につけたー。




