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即興小説集

て○この部屋

作者: 秦 眞人

とあるテレビ局には、毎回視聴率が20%を超える

長寿で人気番組がある。


その番組は、毒舌の有名芸能人が各界で有名なひと、もしくわ今、旬の人を

ゲストとして呼び、対談するという番組…


某て○この部屋のようなものだ。




そして、今回のゲストは…




「みなさんこんにちは。今日も元気に対談していきたいと思います。

 本日のゲストは…」



ここで司会――て○この部屋で言うて○こポジション――はカンペをチラッと見る。

もちろんテレビのほうでは、わからないようにだ。



「ゲストは…………おっと一旦CMです」




この一言でCMがはいる。

CMは大体30秒程度だ。この間にスタッフと軽い打ち合わせをするのが

常だが、今回は違った。


なぜなら…カンペには…






本日のゲストは、儀式 です 




とマーカーでフリップにデカデカと書いてあるからだ。




「ちょっと、どういうことですか」


流石に少し怒り気味の司会。


「どうって言われても、本日のゲストは儀式ですから」

「はあ?儀式がゲストっておかしいでしょう」

「いや、これも上からの支持ですもんで、へへ」


司会はADに文句を言うが、AD本人もこのゲストにはイマイチよく理解できていないようだった。


結局、カンペで指示を出していくからその通りに…ということで収まったところで

ちょうどCMがあけた。



「(おかしいと思ったんだけどね、台本が今回に限ってもらえなかったから…)」


『CMあけまーす』


「急にCMをはさんで申し訳ありません。では気を取り直して本日のゲストは…

 儀式だそうです。では儀式さんいらしてください」




プシューという音を立てて、ゲストが入ってくる入口から顔出したのは…



「ども、田中儀式です」


「(儀式って名前だったんかい…)」



全国のほとんどの視聴者がそう思った瞬間だった。



後日談になるが、この日の放送を堺に一気に視聴率が下がり

番組は打ち切りになる。

儀式というのは、番組打ち切りの儀式だったのかもしれない。

と、ネット噂されるのだった。

次回も見てください

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