観察
童話「裸の王様」のその後。
素直な子供の発言も親が王様の逆鱗に触れるのを恐れ、それっきり。結局、王様は相変わらず裸で生活していました。果たしていつまで王様は裸でいるのでしょうか?
王様は相変わらず裸で生活していました。しかし、誰一人として王様に真実を告げる者はいません。街の人々も家来たちも、相変わらず「なんて素晴らしい服だ!」とお世辞を並べ、現実を見ようとはしませんでした。
ところが、王様の「裸であることに気づかないふり」が国全体に悪影響を及ぼし始めます。王様の姿勢を真似て、家来たちは働くふりをするだけで怠ける者ばかりになり、国の政治は混乱を極めました。政治家たちは私欲に溺れ、農民たちは仕事を怠け、兵士たちは訓練をさぼり、国力は日に日に衰えていきました。
そんなある日、ある家来が国の現状を憂い、思い切って王様に直訴しました。
「王様、最近、退屈なさっているとお見受けします。一つ謎かけをしてみませんか?」
王様は興味深そうに彼を見つめました。「良かろう。言ってみよ。」
すると家来は真剣な表情で問いました。
「王様、見た目は貴人であっても、中身が卑しい者を何と呼ぶと思いますか?」
王様は即答しました。「それは愚か者じゃ。」
家来はさらに問いを重ねました。
「では、見た目が卑しくとも、中身が貴人な者を何と呼ぶべきでしょうか?」
王様は少し考え、微笑みながら答えました。「それこそ、真の賢者じゃろう。」
家来はその言葉を聞くと深く頭を下げ、意を決して言いました。
「王様、この国の真の賢者は、裸であることを認める勇気を持つ者です。そして申し上げます。王様、今のお姿は……裸でございます。」
王様はその言葉を聞き、驚くどころか、ほっとしたような深い息をつきました。そして真剣な顔つきに変わり、家来をじっと見つめました。
「よくぞ言った。私はずっと待っておった。真実を語る忠臣が現れるのを。」
王様は、すぐさま詐欺師の服屋を捕らえ、処罰しました。そして、この家来を宰相に任命し、彼の進言を全面的に受け入れることにしました。
さらに、王様は裸でいる時期でも真面目に働き続けた家来たちを昇進させ、一方で怠けていた者たちをことごとく罷免しました。
裸でいることを恐れず、真実を語る者こそが忠臣である――この王様の教えは国中に広がり、家来や民たちは次第に嘘をつかず、誠実に働くようになりました。その結果、国の政治は安定し、経済も大いに発展しました。
こうして王の治世は、偽りのない誠実さと努力を重んじるものとなり、国は大いに繁栄しました。この国こそが、後に「大英帝国」として世界を支配することになる強国だったのです。