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ミッドウェー海戦の兵装転換について  作者: 田丸 彬禰


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ミッドウェー海戦の兵装転換 54

まず、加賀にレーダーが搭載できたかについてだが、艦橋の大きさに若干の不安があるものの、工事の時間は十分に取れたものと思われる。

また、史実でレーダーが搭載された日向の工事は五月二十七日。

これは南雲艦隊の出港日であるが、この出港日は海軍記念日ということで選ばれたものであり、仮に出港が遅れても数日程度なら十分取り戻せたであろう。


次にレーダーの有効性を見てみよう。

日本軍のレーダーは性能が低いとされているが、それでも南太平洋海戦時には敵機を感知し、発艦準備をしていたとはいえ、翔鶴は二十五機の発艦を完了しているから、十分に機能できたはずである。


ついでにいえば、南雲艦隊の後方を進む戦艦大和がミッドウェー島付近にアメリカ軍空母がいる可能性があると思われる通信を傍受している。

それを伝えておけば、索敵をもう少し密にしたはずだし、すべての判断の核にあった敵空母が近くにいないという前提が消えるので、これも条件に加えておくことにする。


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