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ミッドウェー海戦の兵装転換について  作者: 田丸 彬禰


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30/68

ミッドウェー海戦の兵装転換 30  ケース2 山口少将の具申を応諾

ハッキリ言って最高の条件であったはずケース一でさえ戦果は五分、目的であるミッドウェー島占領どころか上陸も果たせなかったのだから負けと言わざるを得ない。

ここからはさらに条件が悪くなるのだから、もう勝利などは望めないと思うがとりあえず始めてみよう。


六月五日。

午前四時三十分。

空母四隻からミッドウェー島を空爆する第一次攻撃隊が発艦する。

一方、甲板下の格納庫にはすでに艦艇攻撃ができるよう兵装を整えた第二次攻撃隊が並べられていた。


五時十五分。

日本軍機動部隊アメリカ軍偵察機に発見される。


六時十三分。

ミッドウェー島上空で迎撃に上がっていたアメリカ軍戦闘機と交戦。

七時。

アメリカ軍、自軍空母部隊に攻撃命令。


七時十分。

第一次攻撃隊ミッドウェー島空襲を終了し、帰途につく。

この時点で、指揮官より、「効果不十分。第二次攻撃隊の要あり」と母艦に伝えられている。


七時十五分。

日本軍機動部隊に対するミッドウェー島から飛び立ったアメリカ軍機の攻撃が始まる。


七時十五分。

南雲司令官はここで陸上攻撃用に兵装転換をおこなうよう各空母に通知。


七時二十八分。

重巡利根より発艦した偵察機がアメリカ艦隊を発見したことを連絡。

ただしこの時点で艦種は不明。


アメリカ軍機動部隊、艦載機発艦命令。


七時四十七分。

旗艦赤城より利根機に対し艦種確認するよう命令電文を送る。


八時から八時三十分。

第一次攻撃隊が帰還。

ただし、断続的なアメリカ軍の空襲のため、上空で待機。


八時二十分。

利根機より「巡洋艦五隻、駆逐艦五隻」の連絡。


八時三十分。

利根機より「空母一隻発見」の連絡。

ここで飛竜に乗る第二航空戦隊司令官山口少将より現状のまま攻撃に向かうべしという意見具申がある。

ただし、すぐに発艦ができるのは飛竜と蒼龍の艦爆隊のみで、しかも、護衛すべき戦闘機もその多くを防空戦に転用していたので予定の十八機は飛ばせない状況であった。


ここまでは史実となり、ここからが今回の始まりとなる。


史実ではすべての兵装転換が終わり、護衛の戦闘機が準備できたところで攻撃に向かうと決定した南雲中将は、全艦に再び対艦攻撃へ兵装転換を指示するわけだが、ここでは山口少将の意見を採用し、艦爆隊に可能なだけの戦闘機をつけて攻撃に向かわせる決定をする。


ただし、艦爆隊の発艦を優先させたため、飛竜と蒼龍所属の航空機は着艦できないままで上空待機を余儀なくされる。


もうひとつ。

日本海軍には柔軟性のない官僚制度が存在する。

一度決めたことは動かさない。

さらに人事も非常に硬直化していた。

そして、典型的縦社会と縄張り意識。

他艦から発艦した攻撃隊のために自艦所属の戦闘機を出すことはない。

つまり、ここでは赤城と加賀の戦闘機は護衛に付かず、飛竜と蒼龍の戦闘機合計六機だけが護衛となる。


八時三十五分。

アメリカ軍、エンタープライズ、ホーネットに続いてヨークタウンからも攻撃隊発艦。


九時十分。

飛竜と蒼龍の攻撃隊がアメリカ空母を攻撃に向かう。

続いて、飛竜と蒼龍の攻撃隊の着艦が始まる。


九時二十分。

日本軍機動部隊に対するアメリカ空母機からの攻撃が始まる。


十時十分。

飛竜と蒼龍所属の第一次攻撃隊着艦を完了。

ここまで第一次攻撃隊の燃料がもつのかという意見もあるだろうが、実際のところ、蒼龍は着艦終了はこれより二十分前。


各空母格納庫内で第三次攻撃隊の準備に入る。


十時二十二分から二十六分。

日本軍三空母被弾。


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