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ミッドウェー海戦の兵装転換について  作者: 田丸 彬禰


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15/68

ミッドウェー海戦の兵装転換 15

着艦の順番が間に合わず不時着水するという事態は戦闘中には比較的多いようである。

もちろん燃料切れという理由が一番。

さらに、機体の損傷。

そして、搭乗員の負傷。

いずれにしても救助されても、この時点でこの機体と搭乗員はこの戦闘から退場ということになる。


そして、肝心の戦闘時にどれくらいの不時着機が出るのか?


状況が似ている珊瑚海海戦の例を挙げる。

戻って攻撃隊のうち四十六機が着艦し、戦闘機六機、艦爆七機、艦攻一機が不時着した。

ただし、戦闘機は発艦した数より着艦数プラス不時着数が多くなる。

このため、不時着した機体には防空及び索敵に使用された機体も含まれていると思われる。

それに関わらない艦爆の数を考えると、戻ってきたのは二十六機。

そのうちの二十七パーセントにあたる七機が不時着したことになる。

瑞鶴機と翔鶴機の艦爆数からこの不時着した機体の大部分は翔鶴の所属機と思われる。


ミッドウェー海戦。

第一次攻撃隊。

敵の空襲の合間を縫っての着艦だったため不時着があった。


赤城と飛竜は不時着機なし。

加賀の所属機である艦爆は戻ってきた十七機のうち四機が不時着した。

蒼龍の所属機である艦攻は戻ってきた十七機のうち二機が不時着した。


ふたつの数字からだけでは判定するのはむずかしいが、やはり、優先順位の低い母艦所属機が不時着する可能性が高いと思われる。


今回は飛竜艦載機ゼロパーセント、蒼龍艦載機は十パーセント、第一航空戦隊所属機は二十七パーセントが不時着したものとする。


着艦数。

飛竜の艦載機である戦闘機八機と艦爆十機。

蒼龍所属の戦闘機七機と艦爆九機が着艦する。

最後に第一航空戦隊所属の戦闘機十二機、艦攻十八機となる。


第二次攻撃隊の着艦時残存兵力。

戦闘機二十九機、艦爆十九機、艦攻十八機。

上空に上がって防空に当たっている戦闘機が十一機、偵察機一、故障中の艦攻一機。

ここから廃棄すべき機を差し引き、それから出撃した第三次攻撃隊の残存機が加わることになる。


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