ミッドウェー海戦の兵装転換 12
その空母の許容範囲よりも着艦待ちの飛行機が多い。
それと似たような状況は史実でも何回か起きている。
珊瑚海海戦、南太平洋海戦、それからマリアナ沖海戦である。
いずれも僚艦が飛行甲板の損傷または沈没した瑞鶴がその航空機を引き受けることになったのだが、そのときにどのような状況になったのか見てみよう。
珊瑚海海戦。
瑞鶴と僚艦翔鶴が敵空母攻撃のために合計六十九機の航空機を送り出す。
さらに防空用に十九機の戦闘機を発艦させたほか、計七機を偵察に送り出す。
この時点での航空機数は九十五機。
そして、瑞鶴の収容能力は七十二機。
空母一隻撃沈、一隻撃破という戦果を引き換えに多くの損害を受けた攻撃隊は空母上空に戻ったのは四十九機。
この時点で翔鶴は発艦不能になっているため、ほぼすべてを瑞鶴が引き受けることになる。
瑞鶴は自艦所属の零戦八機、艦爆十二機、艦攻四機を収容後、翔鶴隊の零戦九機、艦爆七機、艦攻六機を収容した。
ただし、着艦した瑞鶴所属機だけ飛行甲板が溢れ、翔鶴所属の航空機の着艦に支障が出ると被害の大きい機体を投棄するという措置をおこなっている。
瑞鶴機、翔鶴機あわせて十二機を投棄措置された。
さらに零戦六機、艦爆七機、艦攻一機が不時着している。
これが燃料切れかはわからないがとりあえず今回は確実に別の理由とわかっている戦闘機一機を除いたすべてをカウントすることにする。




