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恋続自殺未遂  作者: 西川希龍
第1章「WEBでの解決」
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第四話「家族」

車椅子生活がどんなのかわからなかったせいで変なことになってます。

俺たちがWEBから出て俺の家に向かっていた時、佳子が話しかけてきた。


「先輩、助けてくれてありがとうございます」


「気にすんな。目の前で死なれるの夢見悪いし、過去におんなじような境遇の人何人も見てるし。あの状況で助けない選択肢はなかっただけだよ」


俺は佳子にそう告げる。実際、自分の利のためにWEBをやってるのは確かだ。自分の最愛の人物にできなかったことを別の人間にぶつけて自分を正当化してるだけである。WEBのメンバーで、純粋な善意じゃないのは俺だけなのかもしれない。そうなるといよいよ俺がリーダーをやっている理由がわからなくなるな。


「それでも、嬉しいです。あの時助けてもらえなかったら、会えなかった人がいるんですから」


「まぁ助けてても会わなかった可能性はあるけど。そう言えばなんだけどさ」


「はい?」


「晩飯何がいい?ある程度はなんでも作るけど」


「私が決めてもいいんですか?」


「うん」


「なら和食がいいです!」


俺が聞くと、佳子は元気よく答えた。

     〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「適当にソファにでも座っておいて」


家につき俺は最初にそう言っておく。佳子の性格的にずっと車椅子にいるなんてことも有り得るから、言っておかないといけない。俺の家は3LDKで、WEBと同じように、中心にソファが置いてあり、その前にテーブルがある。

俺が晩飯を作り出すと、佳子が思い立ったように聞いてきた。


「先輩のご両親ってどうしていらっしゃらないんですか?」


「俺が中3の時事故で死んだ。それだけだよ」


俺がそういうと、佳子は口を押さえた。ま、もう慣れてるし構わないんだけど、そういう反応になるわな。俺が両親を失うまでは、四人家族だった。ただ両親を亡くして、妹だけが残ったから、部屋は一部屋空いてしまった。なんなら妹も今いないため、2部屋も空いている。


「ごめんなさい、聞いちゃって」


「いや、構わないよ。もう吹っ切れてる。俺一人残ったんだったら相当病んだと思うけど、二個下の妹が残ったし妹を守らなきゃいけないっていう気持ちが強かったかな、その時は。そういう佳子はどうなの?」


「私も事故で亡くしています。その時に足もこの状態に。でもだからこそこの不自由な足を両親の肩身だと思っています」


「そうか。絶対に助けてやるから安心しろ。そうじゃないと、ご両親に顔向けできないよ。助けるって言ったのに助けれてないじゃんって、怒られそうだ」


俺はそう言いながら、晩飯を作り終えた。作ったのはだし巻き卵と味噌汁、それと青菜のおひたしである。それを佳子の前のテーブルにおく。


「ん。完成したぞ。んじゃ、食べるか」


俺はそう言って食べることを促した。佳子は恐る恐るという風に出汁巻きを口に運ぶ。するとすぐに泣き出してしまった。


「どうした? 美味しくなかった?」


「いえ、その逆です。おいしすぎます。久しぶりに、こんな温かいご飯食べました」


「お代わりならいくらでも作るから言って」


そこからは黙々と食べ進めた。結局、佳子はだし巻きを3枚も食べていた。俺は早々に食べ終わり、風呂を沸かしておいた。佳子が食べ終わると同時に風呂が沸いた。


「風呂沸いたし入ってこい。風呂場は玄関向かって左にあるから。ってそう言えば一人で入れるのか?」


「私は膝から下の感覚がないですけど、膝までなら動かせるので大丈夫です」


「んじゃ、行ってこい。その間に俺は服を用意するから」


「はい」


そういうと、佳子は車椅子を動かし、風呂場に向かっていった。俺はその間に2回に上がり、妹の部屋からパジャマを掻っ払っていく。それを風呂場まで持っていった。そして脱衣所のドアを開けたわけだが、


「服置いておくぞ」


俺はそう言ったまま硬直してしまった。佳子が下着姿で目の前にいたからだ。もう入ってるもんだと思って開けちまったよ。終わったな。俺がそう考えると案の定、佳子の慌てた声が響いた。


「せせせ先輩!? 何開けてるんですか!? 私まだ入ってませんよ!?」


「ごめん、完全に不用心だった。もう完全に入ったもんだと思ってた。服置いておくから、それに着替えて。っじゃ」


「別に先輩になら見られてもいいですけど、、」


俺は急いで脱衣所から離れる。最後に佳子が何か言っていたような気がするが、気のせいだろう。しかし、一瞬見えてしまったがあざだらけだったな。あそこまでなるまでやるか? 普通。明らかにやりすぎてる。障害持ちが奇異の目で見られるのは重々承知だが、やり過ぎだ。まぁそもそもやるなって話なんだが。

     〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

俺がリビングでしばらく考え事をしていると、佳子が風呂から上がってきた。


「お風呂、ありがとうございました」


「ああ。さっきはその、なんだ。ごめん」


「い、いえ。私が鍵をかけておいたらよかった話ですし、気にしないでください」


「佳子はなんでも自分が悪いと決めつける悪癖があるな。まぁ、今はいいか。それじゃあ、質問タイムといこっか。まず最初に、いじめの主犯、判る?」


「はい。まず、同学年の主犯、男子が吉田拓実よしだたくみ、女子が森夏菜子もりかなこが主犯です。多学年に印象のある主犯はいません。全員が主犯です」


「了解。次に、どんなふうに復讐したい? 俺達ができる範囲のことで頼む」


「暴力って使えますか」


「んああ。大抵の場合いける」


にしても意外とバイオレンスなところあるんだな。他のクライアントは晒しあげとかが出て来てたのに。一発で暴力が出るか。まぁ、前までのクライアントが優しかったのと、いじめの程度が低かっただけか。程度も何もないかもしれないけど。


「それじゃあ、先輩が補導されない程度に痛めつけてください」


やっぱ優しいなこの子。俺のことまで心配してくれるとは。そのせいで貧乏籤を引き続けているのかもしれない。もっと自分第一でもいいのにな。ていうか自分を大事にしてくれ。


「よし。じゃあ基本的な復讐のやられたことを返すことと、暴力系でいこう」


「はい。よろしくお願いします」


「うん。じゃ、これで質問は終わり。どうする?やることは終わったけど、何かしたいこととかある?」


「じゃあ、先輩の妹さんのことを知りたいです。どんな人なんですか?」


あいつのことか。まぁ、どうせ話さなくいけなくなるから先に話しておいた方がいいか。


「俺の妹、一颯ちはやって名前なんだけど、交通事故で俺と一颯が生き残ったって話はさっきしたよね。でも、事故の影響で元は優しくて、正義感のある性格だったのに、塞ぎ込むようになっちゃったんだ。だからこそ、俺が守らないとって躍起になってたのかもな。もう今は、話してないどころか、家にすらいないよ」


「なんで出ていっちゃったんでしょうね」


「もう仕方がないとは思ってるから、気にしてないよ。俺がバイトに時間を注ぎ込んで、一颯と話せる時間なんて、ゼロになった。それが原因で嫌われたんだろうよ」


「多分、不甲斐なかったんだと思います。何もできない自分が。私だって、今回の復讐、何も手伝えなくて悔しいですもん」


「そう、だと嬉しいな。ただ、佳子が何も手伝えないってのは違うよ。佳子には演技のためにWEBで過ごしてもらわないといけないんだから。それで俺たちに手伝えてるよ」


「そうなんですね。だと嬉しいです」


そういうと、佳子は微笑んだ。にしても、いじめの要因。ホントに障害だけなのか疑わしくなってきたな。別に佳子が何かしたとかじゃなくて、何か勘違いでも入ってんじゃねえのかな。ま、どちらにせよやる事は変わんねぇ。やったことはきちんと返してやんないとな。俺はそう決意した。その後、俺たちはゲームやら自作小説の添削やらをして、時間を過ごした。そのうち12時になっていて、俺たちは眠ることにした。その時、例の前か後ろかの質問をすると、今度は前と言ったきた。俺は佳子を抱えると、妹の部屋のベッドに寝かした。


「おやすみなさい。先輩」


「ああ。おやすみ」


俺はそういうと、自分の部屋に行き眠りについた。

だし巻きはしょっぱい派ですか?甘い派ですか?ちなみに僕はしょっぱい派です。

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