008 〈王戦と貴族守護騎士〉
………ライムス公国には、貴族守護騎士(ア-クナイト)がいる。
ア-クナイトは、貴族を守る為に創設された機関で、警察や、軍などとは、別だ。
だが。彼らには、ある"特権"がある。守護すべき者が、危険になった時…………危険を脅かす存在を排除できる特権……を、
この日、リネルの主は、それを使い俺を殺そうとした。
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「君が、神石亮吾だね。」「だったらなんだ。」「…………………主の命により君を殺す。」「主ねぇ、」と言って俺は考えた。次の行動を、実際……
アデルを王にする為、王家貴族を動かしたところで王戦候補者か、その他の貴族がア-クナイトを動かし、俺を王戦終了まで幽閉もしくは、殺害……………までは、予想していた。だが、こんなに早くとは、考えてなかった。
しかも確実に殺す為か、1番隊の隊長…………、
「はぁ、俺だよ、俺が神石亮吾、王戦候補者アデルの騎士だ。」「分かったでは、殺す。」と剣を出しかまえた所で俺は、聞いた、「一つ聞いていいか?」「なんだ?」「お前の主は、誰だ。」「そんな事聞いてどうする。」と言って剣を頭めがけて放った。その瞬間俺は、相手の腹に竜王拳を放った。
「ガハッ………痛いなぁ、」と言って。次撃となる二撃目を放った。俺は、それもかわし話した。「一つ賭けをしよう。お前の最大の一撃を喰らい生きてたら………………お前の主を教えてくれ。」「…………一つ聞く。そこまでして何故知りたい?」「アデルが"王"になる為に必要だからだよ。」「分かった。賭けを受ける。」と言って。リネルは、「神融竜炎・カイザレクト」と放った。
それは、人間がかわすことができる技ではなかった。それを受けた俺は………「はぁはぁギリギリ、生き残った、俺の勝ちだ、さぁ早く言えもう時間がない。」「分かった、俺の主は、ヴィンセント・アブラハム王戦の管理者だ。」「管理者ねぇ、」「お前は、もう死ぬ、…………」「分かっている、よかったじゃねえか、どっちも………………」と言った所で死んだ。それを見て「はぁ疲れた。」といつものリネルに戻るのだった。
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「はぁ、また生き返った。 」と言って時間を見ると、朝6時だった。リネルと対峙したのが日付が変わって少し経った所だったから、また未来に飛んだ事が分かる。「はぁ」と息を吐き、
俺は、とりあえず、"王戦の管理者"ライムス公国王管理庁副長官ヴィンセント・アブラハムに会いに行くのだった。朝6時なら空いているだろ。さすがに、