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前世で眼が見えなかった俺が異世界転生したら・・・  作者: y@siron
エルシュタット学園編
74/122

仮面の男との戦い 2


光となったオトメの突撃をまともに受けた仮面の男

オトメの凄まじい勢いの攻撃により辺り一面に強風が吹き荒れ、激しく砂埃が舞う


強風によりユート達は目を開けられない状態が続いた


風が落ち着きゆっくりと目を開けるとそこには…







「あ〜さすがは無帝だけはあるわ。さすがにそれは受けられんわ。俺にこの力を使わせるとは人間にしては大したもんだ!」


うんうんと頷きそう話す仮面男の足元には地面に頭を突き刺し動かなくなっているオトメがいた

よく見ると仮面男の両腕が先程とは変わっている

先程より腕が盛り上がり、指からは長い爪が生え、更には鱗が隙間無くビッシリと生えている


「あ〜今日は楽しかったわ!もう目的は果たしたしそろそろ帰るか〜」


仮面男がそう言うと懐から淡く光る石を取り出す

そしてその石を空中に投げ拳で砕いた


「やっぱこれはハズレか〜全く力を感じ無かったしな〜」


割られた石は光を失いパラパラ地面に落ちる

ユートは気配を消し息を殺して男の背後に回る

そしてスっと腰を落とし刀に手を添える


【神崎流刀術:絶一刀】






ガキイィィィィン!!




男の首を狙ったユートの一撃が当たる寸前で止められる


「あぶな!ギリギリセ〜フ!急に殺気を感じたから防げたけどよ…

さすがにそれくらったら俺の首に傷付きそうだったからな〜」


ユートは刀を引き少し後ろに下がる。ユートの一撃を止めた手からは薄らではあるが血が滲んでいた


「チッ!絶一刀でもそれだけしか斬れないか…」


「誇っていいぞ!この俺に血を出させたんだからな!」


男は腰に手を当て仁王立ちし、フンッと鼻息を鳴らす

ユートは刀を構え直す


「おっ?殺る気か?いいぜ〜!まだ少し時間はあるし…少しは楽しませろ…よっ!!!!」


男が腕を振り上げユートの方へ真っ直ぐに突進してくる


ドゴォ!


ユートが横に避けると振り下ろした手が地面を砕く


「はっは!まだまだー!」


ドゴォ!


ドゴォ!


ドゴォ!


次々と繰り出す攻撃は一つ一つが死に至る程の一撃である

その攻撃を軽くかわしているユートだが、一撃をかわす事に冷や汗を流す


(一撃一撃が重い!全ての攻撃に死を感じる!硬い鱗のせいで絶一刀ですら斬り切れないとはさすがにまずいな)


ユートは考えながらブンブン振り回す腕を避ける

しかし、少しずつ攻撃のスピード、攻撃間隔が上がっている


「いいなお前!気に入った!少しずつ俺の力を解放してやるよ!どこまで避けられるかな〜」


男は満面の笑みを浮かべながら攻撃を繰り出していく

ギアが上がり威力も徐々に上がる


ドゴォォォォォ!


「しまっ!」


今までユートはすり足で男の攻撃を避けていた

攻撃のスピードが上がる度に細かいステップを踏みかわしていたが、男の攻撃が思った以上に重くなり地面の割れが大きく足場が崩れてしまった

その為、ジャンプをして空中に避けていた


「空中なら避けられないだろ!これで終わりだな!」


ググッと腰を落とし力を貯め、一気に解放した男の渾身の一撃がユートに迫る


「!?それを待っていた!その力利用させてもらう!ウィンドブースト!そして流動!」


足に風の力を纏わせ迫り来る拳に向かって飛び出すとそのまま刀で拳をいなしながら相手の力を利用する流動を使い男に反撃をする



ゴトン!



「グオオオオオーーン!!!!」



男の腕が落ちると同時に切り口から鮮血が舞う

余りの痛さからか男は今まで出した事の無い獣のような唸り声を上げ叫ぶ


「グッ!腕は落としたが…俺の身体も…」


ユートは腕を斬り落としながらもその勢いを殺せずゴロゴロと転がり、男から少し離れた場所で刀を地面に刺し刀を杖代わりにして立ち上がっていた

流動を使い相手の力を利用したが空中で使った事がまずかった

いつもの流動なら片足を軸にし相手の力を利用して回転する技、もう片方の足がブレーキの役割があるのだが今回は空中での使用

ブレーキを掛けようにも踏ん張る所が無かった

更に今の身体はまだ子供に近い

前世の身体付きとは仕様が全く違う

その為かブーストを使用していても相手の力を逃がし切れなかった

そう、まだ鍛え足りないのだ


「どうにかウィンドブーストで軽減はしたが…まだまだ鍛錬が足りないな…」


ユートはブルブル震える手を力強く握る


「グオッ!……おまえ…を甘く見ていた…わ…デレク、悪いが約束少し破るわ…」


ゴゴゴゴゴッ!


男の周囲の地面がうねりを上げる


ドンッ!


ドンッ!


男の腕、足が更に太くなり四つん這いの体勢になる


バシュ!


バシュ!


背中から大きく禍々しい形をした漆黒の翼が生える


キィィィィィィィン!!


甲高い音とともに黒い粒子が男の口元に集まる


「いクゾッ!カタストロフィーブレス!!!!」


集められた粒子が一気に解放される


「あれは…まずい!王都が壊滅する!」


ユートは放たれたブレスを見て直感的に考察すると反射的にスペースから黒夜を取り出し二刀流スタイルになった

そして軽く息を吐き刀を構える


「やるしかない…もってくれよ赤月、黒夜…そして俺の身体!

神崎流刀術:二刀-乱心斬切(らんしん

ざんせつ)-!!」


ユートは迫り来る巨大な光線に向けて新たな技で立ち向かう



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