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前世で眼が見えなかった俺が異世界転生したら・・・  作者: y@siron
第五章 掌握されていく国…そして…
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目撃情報 1



「では行ってきます。ユエルをよろしくお願いします」


「は〜い。気を付けて行ってらっしゃーい」


「キュー!」


朝一、グレイスとユエルに見送られ家を出てガレット商会に向かう道中、色んな人に絵を見せては落ち込む咲香を見かける


「咲香おはよう。朝から情報収集に精がでるな」


「あっユートさんでしたか…おはようございます」


互いに挨拶を済ませると咲香の話を聞きながらガレット商会に向かう

オトメのお店に向かう最中にも情報収集をしていたが収穫はゼロだったらしく、今日は朝日が昇る前から王都中を歩き回っていたそうだ

ガレット商会へ行った後はギルドで情報収集をするらしい


「俺もギルドに行くから一緒に行くか?」


「是非是非!ユートさんは顔が広そうなので一緒に探してくれたら手がかりが見つかる可能性が高いです!」


「どうだろうな。まだこっちにきてそこまで長くないから」


「いやいや、ご謙遜を」


そんな話をしているとあっという間にガレット商会に着いた

扉の前にはダスター達が待っていた


「よっお二人さん。時間より早く来るとは感心感心」


「おはようダスター。予定時間より早く来るのが常識だろう?」


「まぁそれが出来ないやつが多いからな〜」


たわいもない会話をして時間を潰し時間ピッタリにジョーイの待つ部屋に入るとジョーイとガレットが待っていた


☆★☆★


「ではまた機会がありましたよろしくお願い致します」


「はい。では失礼します」


「失礼します」


報酬を受け取り二人は商会を出る

二人、特にユートにはかなりの報酬が支払われたが咲香はスペースが使えなく、そのまま持ち歩くには不安が残る為、ギルドに着くまでとりあえずユートが預かる事になった


「大変申し訳ありません…急いで出てきたので収納袋を持ってくる事を忘れてました」


「別に気にしなくていい。それなら時間がある時に魔法を教えようか?」


「おおっ!それは有難いです!実は魔法が苦手というかあまり勉強しなかったもので…身体強化系は真っ先に習得したのですが、その後は刀の特訓に夢中になってしまいまして…」


「なるほど。覚えるのがちょっと難しいが使えると便利だから覚えて損は無いぞ。大事な物とかも無くさないからな」


ユートはスペースから大事な相棒である黒夜を取り出し腰に差す


「そういえば少し気になってた事がありまして…たっ大変無礼だとは分かっておりますが、ユートさんのその刀を少しだけでいいので見せてもらいたいのです!大事な愛刀を他人に渡すのはご法度だとは分かってますが…」


緊張した姿で頭を下げる

確かに武士の命でもある刀を他人に渡すのはありえない話ではあるが…


「別にいいぞ。知らない人ならまだしも、刀を持つ意味を知っている咲香なら問題ない」


簡単に許可をしたユートをえっ?と驚いた表情で見る咲香

目の前に差し出された黒夜を恐る恐る受け取る

ずっしりと重みを感じる

慎重に鞘からゆっくりと引き抜く

スラッと伸びる漆黒の刀身

刃こぼれが一切なく美しい姿を保っている

太陽の光を浴びると刀身の所々が小さく光る

まるで夜空に広がる星々のようだ

咲香はそんな黒夜に魅入られていた


「大丈夫か?」


「はっ!?」


一切動かない咲香を不思議に思い話しかけると正気に戻った咲香は慌てて黒夜を鞘に戻しユートに返す


「ありがとうございました。これ程の業物を初めて見ました…私の実家の家宝よりも凄い…鍛造でも鋳造でもない…まるで最初からその形であるかのような…材料も不明…」


「あはは…」


ブツブツと呟きながら足早に歩く咲香の後を追う

時々歩く人にぶつかりそうになるが、流石の身のこなしでスルスルかわしながら目的地に向かう


☆★☆★


「ん〜私は対応してませんね」


受付嬢に似顔絵を見せる咲香

ギルドにいる何人かにも見てもらったが全く成果がない

一番関わりがありそうな受付嬢からの反応も芳しくない

ここまで情報がないとは思わなかった二人

いつまでもここにいても仕方がないと思いギルドを後にする


「おや?そこにいるのはユート君ではありませんか?」


ギルドの二階からユートに声をかけてくる人物がいる


「ギルドマスター」


「お久しぶりですね」


王都のギルドマスターギリアムがにっこりと微笑みながら二人を見つめていた


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