第1話 プロローグ
時は未来。宇宙では様々な異性人が宇宙船で星から星へ飛び交い、交流する時代だった。
「いらっしゃい!ゆっくりしていって!」
「良い店だったわ!私の星にも遊びにきてね!」
「ありがとうございます。またのご来店を心よりお待ちしております」
星同士の交流は宇宙生活を安定するほど豊かにしていた。
しかし、いつの時代にも悪事をする者が存在する。そんな悪者を退治するため、賞金稼ぎと称するハンターが設立された。ハンターのお陰で宇宙の平和が保たれると誰もが思っていた。ニノが現れるまでは。
「さあて、この星のお宝を奪いに行くか!」
ニノは自称ハンターを名乗っているが、実は銀河警察のお尋ね者として有名だ。星のあらゆる宝を盗む男だ。
今回もお約束かのように銀河警察に追われていた。
「へっ、捕まえられるなら捕まえてみな!ハーッハッハッハッハッ!」
ニノの船は他のハンター達と比べものにならないくらい速いため、毎回銀河警察から逃げるのが容易かった。
「なんて速い船なんだ」
「銀河警察にはあれに負けない船はないのか!?」
「...速い船などなくても問題ありません」
「何か勝算はあるというのかね?」
「もちろんです。大佐」
「そんなのろまな船で俺の船に勝てるわけないだろが!」
ズキューーーーーン
「!?なんだ!?」
一瞬の出来事だった。
銀河警察のビームがニノの船のエンジンを直撃したのだ。
「あの距離から当たるなんて」
お調子者のニノが面食らっていた。
「まずい。エンジンルームが燃えている。このままでは墜落する前に船が爆発する!」
ニノは船を自動操縦に切り替えエンジンルームへ向かい火を消火しようとした瞬間、エンジンルームが爆発しそのまま惑星に墜落してしまった。
「惑星に墜落しましたね」
「うむ。しかしあの惑星は......」
「......あの惑星で生き延びる事は不可能だろうな」
......ん、ここは?
奇跡的にニノは致命的な傷はなかった。しかし宇宙船は原型をほとんどとどめてないほど損傷していた。これでは宇宙へ戻ることは困難だ。
「ここに居たら捕まってしまう。とにかくどこかで身を隠さないと...」
辺りを見渡すが大きな荒野しか見えない。本当に人はいるのかと思うほどだ。
だがここに居ても仕方ない。ラッキーな事に食料が僅かだか残っていた。ニノはがむしゃらに歩き始めたのだった。
「もう歩き始めてどれくらいになるだろうか?3日?10日?もっとか?」
食料も底をつき、いよいよ後がなくなったニノ。全身がボロボロで目が霞んでいる。飢えと疲労のせいか、目の前に建物があるように見える。しかしニノは目が霞んでいてハッキリと見えないまま気を失った。
気絶したニノの前には大きな建物があった。