お勉強について
勉強って、「勉める」のを「強いる」って書くよな。
つまり、「無理矢理やらせる」というニュアンスがちゃっかりしっかり入ってんだ。皮肉効いてるだろ?
日本語ってホントに良くできてるよな。
日本は学歴社会だ。
誰がどれだけ否定しようとしても現状それが事実だ。
そして学歴をつけるには偏差値のお高い大学とかに入る必要がある。
もちろん、学歴を必要としない職業も、無いわけではない。当たり前だな。
ただ、そういうとこでも、「そのジャンルでは有名な大学や専門学校」というのはやっぱりある。
まあ、これはしょうがない。
面接の数分でその人がどんな人か完璧にわかるわけないんだから、学歴を参考にするのはごく当然の帰結と言えるな。
さて、そのお勉強。
お前はできないできないと嘆いてるが、今から書くのはそれを真っ向から否定しうる物だ。
いいか? 勉学ならともかく、勉強に「できない」はない。
勉強は「やってない」であって、決して「できない」ではないんだよ。
勉強ってのは、ほんの一握りの化物を除いて、「努力」の領域だ。
そこに、IQとか、EQとか、才能とか、そんなのは一切無い。要らない。
まああれだ、IQとかで人の学歴とかを決定できたら、生まれたときから人は不平等ということになっちまうから、あくまで努力、つまり、覚える価値のない単語やフレーズを延々と覚えさせられて、それをいかに積んだかで成果を判断される。
ん? アスペルガーは生まれつき努力とかしたりする能力は低く生まれてるから、そこは生まれつき不平等じゃないかって?
......いいか、アスペルガーより、定型発達の方が多いんだ。だからそっちにとって有利な形式的平等なら、それは「完全なる平等」なんだよ。
形式的平等と本質的平等を上手く説明できないから、少しショボい説明だがな......。
とにかく、これが日本社会の大きな欠点の一つだと、本気で俺は思うな。
だが、俺達みたいなやつは、基本好きな教科は異様にできる。
それこそ勉強なんてしなくても、一回授業を聞いたら八十パーセントは記憶できるくらいだ。
ヘルマンの忘却曲線から考えると、明らかにこの数値はおかしいんだが、実際そんなもんだからどうしようもない。
だから、好きな教科で勝負しようと決めれば、別段あまりに困る事は無い。
だが、日本の入試制度はここでまた頭のおかしい制度を採ってる。
文系・理系だ。
訳わからん話だが、俺みたいな国語と理科ができるが数学と社会ができない人間は、勝負ができん。
この縛りはかなーりでかい。
お前も、そこでつまずきそうだから、苦手教科はちょこちょこでいいからやっておけ。
日本に囚われてる限りは、この呪いからは逃れられん。
入試制度が近々変わるらしいが、大した変動はないだろうしな。
ただ、一つだけ言えるのは。
「勉強とは努力だから、お前の才能等を否定してはいない」ということだ。
お前には才能が無いわけじゃない。メロディなら一回聞けば大体全部覚えるようなお前が、記憶力が悪いから私はダメだとか言うな。
勉強のせいで、光るスキルの原石を取りこぼすんじゃない。
この国の連中は、ことあるごとに「それはもうできるんだからできない物をできるようにしなさい」ばっかりで、「できない物はできないんだからできる物をもっとできるようにしなさい」とは言ってくれないんだ。
俺達の母さんも、そうだな。
だから、俺が言ってやる。
できないもんは、できないんだ。
だから、できる物をもっと伸ばせ。
勉強が勉「強」であるうちは、俺達に勉強が楽々できる未来は来ねえよ。
頑張りゃ別だがな。だけどそれは他の人より多くの時間と労力がかかる。なら辞めちまえ。
苦手なスキルのレベルを一あげるのに他人より二倍の時間と労力をかけるより、他人の半分の時間と労力で得意なスキルのレベルを二上げちまえよ。
......妙にグダグダした説明ですまん。
どうしても勉強となると、俺は我慢ならずに理路整然には語れないらしいな。
不満が多いと面倒だねぇ。