将来の夢って?
将来の夢論争は、ほとんど宗教戦争とか、きのこたけのこ戦争くらいにタチが悪い。
自分の好きなことを仕事にするべきとか、いやそれは趣味に回すべきとか、色々。
しかもその根拠で成功してる人も、失敗してる人もいるから、余計にタチが悪い。
正解のない問題。その筆頭だな。
ただ、それでもやっぱり言える物はあるから、書くだけ書くぞ。
まず、生まれた直後は、かなーり「なれる職業」の選択肢は多い。
そして「なった後大成する可能性のある職業」もまた、沢山ある。
が、歳を重ねれば重ねるほど、その選択肢は加速度的に狭まっていく。
十何歳からピアノを始めて世界的なコンクールで名を残す、なんて、歴史には一人くらいしかいな......かった、はず。まだいたらすまない。
ただ、それよりも二歳とかからピアノを始めた方が圧倒的にプロになり易いのはまた事実だ。
だから、選択肢は狭まる。どうしても。
だが。
逆に、歳を重ねたことでなり易くなる物もまたある。
俺が本を読みふけった結果、先生に書いた作文を絶賛されて出版関係に就こうと決意したように。
後天的に自分でスキルを上げてその職業に就きやすくする、というのもまたある。
お前が注目すべきはここだよ。
つまり、得意なこと、好きなことをガンガン伸ばせば、それ、またはそれらのお陰で自分でお金を稼げるようになるかもしれない、ということだ。
正直、苦手な物や嫌いな物を職業にするのは、本当にオススメしない。
他責の俺ですらまいっちまったんだ、同じくアスペルガーで自責のお前だったらまた病んじまう。
「これに死んでもなってやる」みたいなのがないなら、好きなことややりたいことをやってスキルを伸ばせばいい。
嫌いだけど仕事に必要なことなんて、その時に習得すりゃいい。なんたって金がかかってる、モチベーションが違うからな。
その時の方が絶対早くに身につく。
この日本の入試制度は「いやな物をどれだけできるか」を問うアスペルガーには優しくない方針だが、幸い日本は少子化だ。
多少の学歴の上下には会社側も目を瞑らざるを得なくなってきてる。
安心しろ、入試は俺達の敵だが、少子化は俺達の味方だ。
それか海外に飛んでしまう、というのもあるがな。
お前が高校の時にもし留学したくなっても、それくらいの金は頑張って稼いでやる、気にするな。
流石に一年を超えられるとキツいが......。
まあ、三ヶ月とかじゃただの長期旅行だしな。
さて、職業についてはそんなもんだ。
ただ、一つ言っておくべきことがある。
それは、「知らなきゃ好きにも嫌いにもなれない」ということだ。
高校、いや下手すりゃ大学の二、三年までは、新しいことにどんどん挑戦できる、してみてくれ。
それで好きなこと、得意なことを見つけたら適宜伸ばしていけばいい。
大仏の掃除をしたことがない奴が「俺大仏のらほつ掃除に向いてるわ」とかわかるわけないじゃんか?
何事も挑戦だよ。
ただ、それを職業にする、つまりお金を稼ぐ、というのは、そこに責任が伴う、ということだ。
責任を負えるような、それでいて「任せろ」と胸を張れるようなスキルをお前が身につけてくれたら、俺は本当に嬉しいよ。




