「良い」と「悪い」
今日、お前が父さんに難癖つけられて泣かされた時の話し合いででたこのテーマの、まあ備忘録のようなものだ。
後で見返してもいいような書き方にはしておく。
いいか、妹よ。
この世に「良い」とか「悪い」とか、増して善悪なんて存在しない。
いや、正確に言えば、良いも悪いも善悪も真実ではない、という事だな。
これはすんごいわかりやすい例がある。戦争だ。
例えばAとBという二つの国が戦争ってるとしよう。
Aの国では、国民にB国の事をなんて言うかって言ったら、
「あいつは敵だ、敵国だ」となるわけだ。
これはBでも同じだな。
どう考えても戦争中の国の事を「仲良くしようね!」なんて言うヤツはいない訳だ。
さて、ここでだ。
Aから見ればBが「悪い」やつで、Bから見たらAが「悪い」やつになるな?
さて、ここで、戦争とか一切関係ないC国があったとして、そこの国民はAとBをどう思う?
『どっちもどっちじゃね』だろ?
戦争してる時点でもうどっちもアウトなのよな。
ということで、だ。
この世の中で、「良い」、「悪い」、「善悪」というこれらは、明らかに「どっちの側から見てるか」という前提条件が必要になる。
つまりそっちの側じゃない方から見たら、そっちが悪くなるなんてよくあるわけだ。
ということはだ、全ての物において、善悪や良い悪いの議論は時間の無駄でしかない。
考えるべきはその事柄の持つ影響力とか、そっちの方だ。
まあ、それはさておき。
さて、お前はよく、「私が悪かったんじゃないか」なんて不安になる事が多い。
じゃあ、問おうか。「それ、誰から見て?」
前の「やっちゃいけないこと」の所でも書いたけれど、「向こうにとって都合の悪い事」に責任を感じて囚われる必要はどこにもない。
この世の中には現象しかない。
「お前が悪い」と言うヤツは、お前が「悪くあってほしい」と思うヤツなわけだ。
そんなヤツに従う必要ないだろ?
お前にも権利や自由はすでにある。
義務は皆と等しく果たしてんだから。




