表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/21

三話 100回目の防衛戦

防衛戦当日。

相手は世界ランク二位の 常城(ときしろ) (たいと)

全最高レア度のバハムート、ファフニール、神龍をこよなく愛す

環境トップの『龍使い(ドラゴンテイマー)』。


対する僕は、大天使ラファエル、ミカエル、ガブリエルの三大天使パーティ

神聖剣士(ゴッドパラディン)』で挑む。

予定だった。

しかし、今は『神聖剣士』ではなく、『お兄ちゃん』だ。

『お兄ちゃん』で選択できるキャラは、三大天使ではなく、ただ一人。妹だけなのだ。


そしてその妹のステータスはこれだ。


☆1 ミウ  LV.9  種族 妹 戦士 


体力    HP 100

魔法ポイントMP 60

物理攻撃  STR 110

魔法攻撃  INT 24

物理防御  DEX 50

魔法防御  MND 30

素早さ   SPD 99

運     LUK 1200

スキル   なし


結論から言おう。


ス ラ イ ム よ り 弱 い


LV.9のスライムでもオールステータス150はある。

しかし、ミウが勝っているのは運だけだ。


ただ、弱いのはステータスだけの話。


僕の指示通りにミウが動き、戦ったら、LV.15のスライムまでは倒す事ができた。

6も上のLV.の相手を倒せれば十分だ。

まあ、経験値は一切入らなかったが……。

でも、ミウが戦い方を覚えてくれただけでも大きい。


今回のこの防衛戦で丁度100回目。

勝てば、史上初の100回連続防衛記録だ。


マスファン公式から指定された時間にランキングマッチに入る。

今回だけのために、特別に作られた僕と龘だけが入れる部屋があった。


「やあ、久しぶり。マスター」


突然龍の禍々しいアイコンが現れた。

そしてクールな口調で、オープンチャンネルで話しかけてくる。


「先に来てたのか、龘」

「ああ、君と闘いたくてうずうずしてしまってね。かれこれ五時間前から入っていたよ」


五時間……ある意味とんでもない精神力だ……。

それに、それだけの時間を持て余す、余裕もあるという事か。

恐らく、彼はいつも通りの三龍パで来るはずだ。

本当なら不利な所だが、剣士にしか装備できない。

☆7の龍殺しの剣がある。それに神殺しの加工をした。

これをミウに持たせ、攻撃を連撃させれば簡単に神龍倒せるはず。

そうすれば、三龍のコンボは崩れる。

ここからが僕の腕の見せ所だ。

龘のプレイングは手に取るように分かる。

後は僕の指示が上手く行くかどうか。


「どうしたんだい? 急に黙って?」

「いや、久々にわくわくしてね」


神聖剣士を極め、僕に敵はいなくなった。

毎回必ず勝つ。そんな試合のばっかりで退屈していたんだ。

このジョブチェンジは僕に新たなワクワクをくれた。


「お互い最善を尽くそう」

「ああ、今回は私が勝つよ」


オープンチャンネルを切り、試合開始まで待つ。

この試合はたくさんのユーザーがリアルタイムで見ているらしい。

ミウを引いてから今まで対人戦をしないでダンジョンでモンスターと戦い調整してきた。

龘もみんなも僕が0.0001%の激レアジョブのお兄ちゃんだとは知らない。


「ミウ!ここで君のお披露目だ!絶対に勝とう!」

「うん!見てて、ミウ頑張るよ!お兄ちゃんっ!」


そして100回目の防衛戦が始まった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ