幻のゴール
社長は1杯目のコーヒーを素早く飲み干した。政治には怒りというものが尽きないのだろう。
「憲法を改正するなんて戯言を簡単に言ってしまうんですよ。今の総理大臣には憲法さえも武器の一部であると考えてしまっているんです。」
「人間の心なんて俗はないんですね。人の死に悲しみなんて全くないのでしょうからね。ロボットと同じならばいる必要なんて1ミリもないんですけどね。居座って荒らしていくだけならまだしも起こそうと計画すること自体が罪深いんです。」
社長は秘書を呼び、コーヒーをもらうために声をかけている。誰が止めれることができたはずの歯車を進める奴がいる。それは全く悪気なんてないのだ。
「すべての法が国民のためと言い訳付なら必要最低限まで数を減らすことができると思っているんです。分かっている人なんてないのですから。マニフェストに書かれたことを中途半端にやめて新しいことに起点をしているのは遠くから見たときだけですよ。生活は苦しいばかりじゃないですか。円高になって喜んでいる人なんて一握りに過ぎないんですよ。それすら無視をするということが餓死しろとでも言っているのと同じような感じです。」
新聞を見せてきた。うわべのとらえた発言ばかりをしており、国会で自分や身内の批判をされると怒鳴るのだ。子供ではないのだから最低限の感情を流してほしいのにずっと言っていた。その上失言をしても圧力で消してしまうのだろうか。いっそ解散しまうべきだ。
「総理大臣という役割を知らないんですよ。悪いと思っていなくてしたことがすべて正しいと思ってしまって浮かれているんです。おごりしかなんですよ。俺は偉いのだから言うこと聞けってくだらない。」
「肩書くらいで調子だけは乗っているんですよ。そのバスいつか事故しますよと声をかけたとしても聞く耳を持つことなく運転手のいないバスで事故を起こして誰の責任だとずっと言い争うのはわかり切っているのだから責任とか責務とか思ったことをしてほしいものですよ。」
バスすら古びた型である可能性が高いだろう。性能もよくないため、手間だけを費やすのだろう。ガソリンを吸い取るだけで責任もないし、説明して理解してもらうこともないのだから。社長の言葉は重く深いのだ。政治家の空気より軽いし語る価値すらないのだ。都合のいい発言は何時かいつか罰が当たる出発地点であるのだ。ゴールはないのに空想のゴールを作り上げてしまうのだから。ま




