座る椅子は濡れる
源太郎は一ノ瀬との会話をどこか厄介だと感じているようだった。一ノ瀬は感じていても逃げるわけにはいかないと思った。
「源太郎さんの描く絵にはスランプだろうと個展などにも出すと聞いたんです。それは圭太さんの言葉ですよね。」
「それは何処から聞いたんですか。」
「画家仲間からですよ。」
一ノ瀬はテレビをつけているのに気付いた。何故だろう。絵とは関係ないのだろうか。知るべきことがたくさんあるのだろうか。
「そうですか。済んだなのなら帰ってもらえないですか。」
「何かすることがあるのですか。」
源太郎は口を詰まらせた。何か理由がないとそんな発言しないだろう。会った時に思ったことだった。2人は支えながら生きていくしかなかったのだから。会話が続かないので話を変えることにした。
「テレビをつけて絵を描くのですね。イメージだと静かな場所でやっていると思いました。」
「息抜きかねてですよ。総理大臣とかがでたらめを言っていたりだとか侮辱されたとかくだらない理由ばかりで嫌になりますよ。夫人の立場を利用して公務員とかを連れて行っている時点で公人であるはずなのに私人だとか質問と違うことを言って逆切れするなんて大人げないとしかいいようがなくて。」
源太郎は狂わす人間が嫌いなのだろう。自分は関係ないといって責任というものを持たない人がするべきではないと思っているのは確かなはずだ。
「最近でも虚偽を言っても椅子に座っていようとする大臣いるでしょう。オオカミ少年のことを知らないのかと思ってしまうんですよ。国会議員としても信頼がなくなってもいようとするのは金が目当てで金持ちで弱いものの気持ちも何が必要なのかもわかっていないと思ってますよ。」
政治家はなぜ金がいるのだろうか。自分たちのための法があるため、改善をしようという考えはないのだから。うわべ語るのは沢山ある。嘘を言っても守られると勘違いを犯しているとしか思えない。権力ほしさになったのではないのだろうか。国をいじる覚悟なんてなくてくだらない金持ちの遊びとしか見えないのだ。
「そうですよね。参考人として呼ばないとか言っておいて侮辱されたとか一人前に理由つけて痛めつけようとするんですものね。都合のいいようにさせているとしか言えないんですよ。だから責任なんて持つつもりがなくて立っていたりすると思ったりします。」
テレビで映るのは悪事とかでたらめを発言をする都合のいい奴ばかりだ。変えないといけないダメなのだってあるのだ。




