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思いやりの門

千尋は怒られる覚悟で連れていた。旦那というのはただの肩書に過ぎないのは家族の中で起こっているのだ。八木の親戚で警察に入ったものの退職するという幸助からすると叔父がいた。その人がすべてを話してくれた。そしてある事件がなければこんなことをしなくていいのにと思った。おじさんの居酒屋に行った。

扉は何も受け入れるかのように開いた。

「いらしゃい。まだあいてないよ。」

「おじさん、入ってもダメですよね。帰ります。」

「いいのよ。来るのを待ってたのだから。何時きても迎え入れることを決めたんだって。だから。」

千尋はカウンターに座った。落ち着く場所を与えて貰ったと思った。隣には子供が2人が心配そうに眺めていた。

「子供か。兄弟ね。」

「本当は3人兄弟。此処にいるのは長男の源太郎と三男の圭太よ。次男の猛はあの人が育ってるって奪っていったわ。贅沢な暮らしに慣れさせないでいるからここに来ることもあると思ってね。あの人の子育ては悪影響をもたらすのよ。」

おばさんは鼻歌を歌うようにジュースを出した。2人もジュースに食いついた。挨拶もするけれど子供らしさを失っていない感じが良かった。

「源太郎君に圭太君。貴方らしい名前の付け方ね。きっとあなたが思っていることが起きても必ず助けてくれる。子供は親を見て育つの。周りの大人のふるまいもすべて見ている。貴方は誇れるのだから自信を持ちなさい。」

「有難うございます。親も頼れないので。もし死んだときのためにすでに弁護士に頼んであります。」

おばさんはおじさんとの会話を聞かせないために2人と遊んでいる。メモを出している。絵をかいて遊んでいるのだ。

「源太郎君って絵がとてもうまいのね。将来画家とかになって海外渡り歩くんじゃないのかしら。」

「ぼく、がかになるのがゆめなんだ。けいたがほめてくれた。ままも。みんな、ほめてくれるから。」

「そう。」

圭太は絵を描くことはなく近くにあった絵本に夢中になっている。千尋が2人の将来を気にしているからふれあいを大切にしているのだろう。夢をかなえた子と夢をあきらめて警察として真実から目を離さない子になるとは思わなかった。圭太がほめた絵がすべて人のために書かれれていた。今の2人は人を頼りながら懸命に生きている。嘘をつかずに生きることがいいのだと思った。人をだまして得をするのは心が壊れてしまっている人がすることだ。人の気持ちを思いやらないとできないものの多さを無視することはできないだろう。人は支えあって生きているのだ。1人で生きていると勘違いを起こしてはいけない。自暴自棄になってはいけないから。

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