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兄弟

圭太は屋上からの帰りの廊下に見覚えのあるかと問われると悩んでしまう人が横を通りすぎるのを待った。

「圭太、ちょっと話がしたんだよ。話せないか。」

「嫌だね。親父の言いなりにしかならない人とはあまり話したくないんだよ。侮辱ととらえるかは別の話だからな。」

猛の言葉が届いていないのは分かった。遠くなりすぎる前に止めることに決めた。

「屋上に行かないか?」

「自販機のところならいいぞ。提案に載らないのなら好きにすればいい。」

「わかった。」

圭太が歩く道を続いて歩いた。猛は父親と母親が対立しているのは家族間で感じていた。2人はあくまでも母親についていたから。猛は自動販売機で缶コーヒーを買った。圭太はペットボトルの小さなジュースを買った。

「話ってなんだ?もう疲れてるんだよ。それに調べないといけないことだってあるのだから。」

「捜査一課の奴等は阿部登の事件から離れたからな。親父も離れろっていっていることを伝えようと思ってな。」

「くだらない話か。お前みたいに逃げ回る奴は嫌いだよ。親父にペコペコ頭下げたっていいことなんてないよ。いずれ知るからそれまで待つのか。救えない屑だ。じゃあな。好きにしな。俺は解決するから。」

圭太は飲み終わったジュースをゴミ箱に捨てた。出ていきそうだったので猛は怒りを含めていった。

「お前が後悔するだけだ。親父についている奴はいつもいい地位についている。」

「家の秘密を知らない奴が知ったかでしゃべるな。救えないお人よし以下だ。親父は過去に過ちを起こしている。一ノ瀬さんと関わることだ。それだけは喋ってやる。じゃあな。勝手にしな。」

圭太は足音を静かにならしていなくなった。猛にとってはわからないことばかりを言われた。家の秘密とはいったいなんだ。簡単に語れないほどのものであることは分かった。3兄弟であっても3人で遊んだことも飲んだこともない。親父はそのことを慌てたこともなかった。悪いのは相手という風に言っていたから信じていた。けれど、さっきの口ぶりを聞いていると親父に関わる人が悪いと言っていた。一度飲んでみるのがいいのかもしれない。分からないことは世間にもあふれているのだから。逃げるのは警察だけじゃない。政治家もそう。逃げて解決することが少ないというかないのだ。釈明することは誤解を招くのを避けることができるかもしれないのに。学校もいじめをしている子の共犯と思っていいのかもしれない。守るものを間違えているのだから。罰なき人を傷つける行為は勘違いを起こしてしまう。巻き起こしているのは学校や教育委員会の所為だからしっかりかみしめておくべきだ。

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