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家族の崩れ

「圭太君のことを知りたいといってきた人は少ないよ。次男の猛のことはよく話すよ。ある意味有名だからね。」

一ノ瀬は苦味を感じるコーヒーをじっくりと飲んだ。マスターは圭太と源太郎のことは悪くは言わない。いう気すらしないのだろう。

「なぜですか?」

「今の総理大臣と一緒だよ。ろくに大学出てないのに卒業にしてもらってるんだ。親が偉いだけで子供も偉いとは限らないからね。圭太と源太郎はここでバイトをしていたよ。此処に飾ってある絵は源太郎が書いたものだよ。兄弟って此処まで違うのかね。」

噂が此処で立つから警察を寄せ付けないようにしたのか。社会経験をしておくべきなのだ。金持ちは金がすべてと思ってしまっているから。

「圭太のおかげだよ。此処に未解決事件の新聞の張り紙をしておけば自分たちの行動を見直すいい場所になるってね。けど、警察はほとんど来なくなった。逃げたとしか言えなかった。あの子たちと関わった人は来るんだ。」

週刊誌の記者は知っているのだろうか。うわべで作り上げた嘘を書くのであれば真実と向き合うことから逃げてはいけない。全てにおいてそうであるといえる。政治家も警察も週刊誌もそうだ。嘘と戦うことはしてはならない。ばれるものだ。

「今の総理大臣も権力で今の地位にいるということは自分の実力で一切していないということですね。」

「親が手をかけることはないんだよ。キチンと行動したものを評価してあげないとおかしいんじゃないか。まさに、真面目な奴がバカを見てるんだよ。」

マスターは心の底から恨んでいるんだろう。権力が正しいといっている行動はかなりおかしいことだと。守るものを間違えているとしか言えない。時がばらすことがある。真実を流さぬものは負けたのだ。嘘を書くほど愚かなものに成り代わってしまったのだ。週刊誌に人殺しと同じ価値を持たせてもいいかもしれない。自殺した人がいるのに謝罪もなく間違っていないと主張するだけ。メディアの力を知らないからだ。謝罪をするべきだ。それか廃刊にしてしまえばいい。自分たちの行いで遊んでいるのなら。世間が振り向かないからデマを書くのはただの言い訳に過ぎないのだ。ならば、真実だけを語れば信用は多分うっうっすら戻るかもしれない。嘘は人を殺せる価値があるのだ。権力の正当化は見苦しい映画を見ているようだ。

「いつかわかってくれればいいんだけどね。上に立つものが変わらないとダメなのかな。言葉の力をろくに知らないくせに強がるなんてな。」

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